AWSの分厚い本こと、「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」が2度目の増刷決定しました。今年の3月25日に発売し、1ヶ月後に増刷決定。今回は、その6ヶ月後の増刷です。売れ行き好調で、ありがたい限りです。ちなみに電子書籍の方もかなり売れていて、2割くらいが電子版なのではという状況です。
基本、今回の増刷時には特に誤り修正する所はありません。時間的に可能であれば、Lambdaの機能増強の話(Python対応、稼働時間)を少し追記しようかなという程度です。電子書籍版の場合、アップデートすれば最新版が反映されます。対応完了したら、またアナウンスしようと思います。また、版ごとの訂正箇所は、下記にまとめています。
takuros/aws-pattern-book · GitHub
Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド
- 作者: NRIネットコム株式会社,佐々木拓郎,林晋一郎,小西秀和,佐藤瞬
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/03/25
- メディア: 大型本
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出版に関しての雑感
先日、海外のSF翻訳家が専業の仕事として成り立たないというレベルになっているというTogetterまとめを読みました。日本のIT系の技術書の場合は著者レベルで言うと、そもそも成立していません。技術書を出す場合は、基本的にはその特定のテーマに造詣が深く長年使ってきたモノを対象にすることが多いです。本業がありながら執筆すると、仕込みに数年、執筆に何だかんだで半年程になると思います。仕込みの部分は平行して出来るかもしれませんが、それでも出来ても年2冊くらいが限界となります。純粋に金銭面の話だけすると、普通に働いていた方が余程効率が良いです。これを専業でやってペイ出来る人はどれくらいいるのかなぁと個人的に疑問に思っています。今後は、技術カテゴリの細分化は更に進み、その上1つ1つの技術の賞味期限はますます短くなります。それ考えると、日本語で読める技術書というのは一般向けのみで、高度な内容は英語で読めという傾向は強まるのではないでしょうか。
ちなみに、Kindleがあることで英語圏の技術書の市場は大きくなっているのではと思っています。AWSの本も、英語で有りさえすれば日本人を対象にしなくても良いのではと思っています。いつか英語に翻訳してKindle化したいと思っています。そうすれば、日本と英語圏の商圏の大きさの違いが時間できるのではと考えています。差し当たっての課題は、日本語⇒英語に翻訳してくれる人/業者を探すことからですね。
See Also:
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の執筆環境
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の目次
AWSパターン別本の狙い。例えばAutoScalingを使えるように。「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の裏話
『Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド』を書きました
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の増刷決定&正誤表リストのGitHub管理
『Rubyによるクローラー開発技法』を書きました
本を書く前に準備したこと、執筆中にしていたこと
上級者向けの技術書が少ない理由