2026年4月12日、池袋サンシャインシティで開催された技術書典20のオフライン会場にブース出展してきました。今回は、新刊の『エンジニアとお金』と『AWSの薄い本8 AWS Organizationsと愉快な仲間たち』の2冊に加えて、これまでの「AWSの薄い本」シリーズ+会社の同僚が書いた本の委託販売含めて、合計10冊を並べての参加です。

次回の自分と技術書典に参加される方に参考になるように、初動の売上速報と、新刊の紹介をまとめておきます。イベント全体の集計は、オンライン開催が終わった後に、あらためて別エントリで整理する予定です。
新刊『エンジニアとお金』について

今回の新刊の1冊目は、『エンジニアとお金』です。
この本に関して言うと、SNSを見て来ましたという声が非常に多かったです。そのうえで、内容をじっくり見て買って頂いた方が多かったです。今まで技術書典ではAWSの人と認知されてきたので、新境地を開くキッカケになれればと幸いです。
『エンジニアとお金』の内容
本書の内容は、次のようなものです。
「転職したら、いくら上がりますか?」エンジニア同士でお金の話になると、会話はたいていこの問いに収束します。でも、「給料が止まったら何カ月もつ?」「収入が一本しかないことを、どう考えている?」になると、急に会話が止まりませんか?
エンジニアはシステムの単一障害点を嫌います。冗長化も監視も当たり前。なのに、自分の収入が一つしかないことには、なぜか無頓着でいられてしまう。本書は、その違和感から始まった一冊です。
NISAの始め方でも副業ノウハウでもなく、エンジニアがお金を扱うときに持っておきたい「構造」の話を書きました。収入をどう分解して見るか、給料という仕組みの強さと上限、給料以外の収入を小さく持つと何が変わるのか。20年以上のエンジニア経験の中で得た成功談も失敗談も、FXで100万円近くを失った話やブログの流入が検索エンジンのアップデートで吹き飛んだ話なども正直に書いています。
本書では、
- 第1章 数十円が、収入観を変えた
- 第2章 給料は強い。だから、外への一歩が踏み出せる
- 第3章 給料以外で稼ぐと、世界の解像度が上がる
- 第4章 差は、どこで広がるのか
- 第5章 エンジニアの複利設計(技術・英語・発信・資産形成)
- 第6章 次の1年を設計する(3つのモデルケース付き)
という構成で、入社3〜10年目くらいの会社員エンジニアを中心に、30代・40代で「そろそろ働き方やお金のことをちゃんと考えたい」という方に向けて書いています。第6章には「28歳バックエンドエンジニア」「35歳・育児中のSRE」「42歳テックリード」の3つのモデルケースを用意していて、読後すぐに自分の1年を設計できる構成になっています。
ハッシュタグは、#エンジニアとお金 です
新刊『AWSの薄い本8 AWS Organizationsと愉快な仲間たち』について

新刊の2冊目は、『AWSの薄い本8 AWS Organizationsと愉快な仲間たち』です。こっちはシリーズものなので、ノールックで買って頂いている方も多かったです。ありがたい限りです。
『AWSの薄い本8 AWS Organizationsと愉快な仲間たち』の内容について
AWSの薄い本シリーズ第8弾で、AWS Organizationsを中心に「マルチアカウント時代のAWSを、組織としてどう運用するか」を整理した設計思想の本です。設定手順書ではなく、設定の前に持っておくべき判断軸を渡すことを目的にしています。
多くの現場で起きているのは、Identity Center、SCP、Config、GuardDuty、Security Hub、Control Towerといった個々のサービスは知っているのに、全体像がつながっていないという状態です。本書ではOrganizationsを「組織の責任分界を技術で実装する設計の骨組み」として捉え直し、各サービスがその骨組みの上でどう役割分担するかを整理しました。
本書では、
- 第1章 なぜAWS Organizationsが肝になるのか
- 第2章 組織としてAWSを管理するとは何か
- 第3章 アカウント分割とOU設計の原則
- 第4章 IAM Identity Centerで権限をどう渡すか
- 第5章 AWS Organizationsのポリシーで統制を設計する
- 第6章 セキュリティサービスを「入れる」だけでは回らない
- 第7章 管理アカウントに集めすぎないための設計
- 第8章 コストを組織として管理する
- 第9章 AWS Control Towerと現実的な導入順序
という全9章の構成で、技術だけでなく、CCoE・情シス・事業部の役割分担や権限委譲の設計など、組織設計としてのAWS運用も正面から扱っています。2024年末にGAしたRCP(リソースコントロールポリシー)や宣言型ポリシーなど、新しいポリシータイプもカバーしています。
情シス、CCoE、基盤チーム、セキュリティ担当の方はもちろん、「アカウント数が増えてきたけど全体設計が追いついていない」という現場の方に読んでいただきたい一冊です。シリーズとしては、『IAMのマニアックな話』『アカウントセキュリティのベーシックセオリー』の流れを受ける「マルチアカウントと統制編」という位置づけになります。
一点反省点としては、今回画像をHTMLベースで作るようにしたのですが、印刷すると思った以上に色合いが薄く見づらかったです。少なくとも電子版の方は改善しようと思いますので、少々お待ちください
ハッシュタグは、#AWSの薄い本 です
技術書典20 初動の売上速報
それでは、みなさんお待ちかね(?)の売上速報です。今回は、技術書典オンライン開始から最初の2日分+翌日の昼までの数字を共有しておきます。全期間を通した最終的な集計は、冒頭に書いたとおり後日まとめます。また、集計も受信メールを元にスクリプトを書いて計算しているので、多少の誤差はあります。そのあたりはご容赦ください。
2日間+13日午前の技術書典での状況
- 合計:469冊
- オンライン販売:193冊
- オフライン会場(技術書典20当日):276冊
オフライン会場だけで276冊と、前回の技術書典19(212冊)を大きく上回る結果となりました。新刊を2冊出せたことが大きかったと思います。オンラインも193冊と、会場に来られなかった方にもしっかり届いている感覚があります。

新刊『エンジニアとお金』の動き
- オンライン:106冊
- 会場:101冊
- 合計:207冊
初動で207冊と、今回の最大のヒットになりました。オンライン初日だけで40冊、会場当日は会場101冊+オンライン54冊と、オフライン・オンラインの両方で万遍なく動いてくれています。テーマがAWSに限らず多くのエンジニアに刺さる内容だったことが、この数字に表れているのかなと思います。
新刊『AWSの薄い本8 AWS Organizationsと愉快な仲間たち』の動き
- オンライン:58冊
- 会場:80冊
- 合計:138冊
もう一つの新刊も初動で138冊と、しっかりとしたスタートを切れました。オンライン初日に27冊、会場当日は会場80冊+オンライン24冊という内訳です。Organizations周りは実務で悩んでいる方が多いようで、会場でも「まさにこれが欲しかった」という声をいただきました。
既刊の動き
既刊についても、ざっくり数字を出しておきます。
- ① IAM初代本:6冊(全て会場)
- ② アカウントセキュリティ本:5冊(オンライン1/会場4)
- ③ データ分析基盤設計本:5冊(会場5)
- ④ 昔話本:4冊(全て会場)
- ⑤ データ分析基盤性能本:3冊(全て会場)
- ⑥ IAMのマニアックな話 2025:26冊(オンライン6/会場20)
- ⑦ S3本:19冊(オンライン1/会場18)
- ⑩よもやま話:54冊(オンライン19/会場35)
新刊をきっかけに「せっかくだからIAM本も」「Organizationsと合わせてIAM2025も」という形で、既刊も合計68冊(よもやま話・合本除く)動いてくれました。特にIAM2025とS3本が前回に続いて堅調で、シリーズとして定着してきた感があります。
これまでの技術書典オフライン会との比較
| 時間 | 技術書典7 | 技術書典14 | 技術書典15 | 技術書典17 | 技術書典18 | 技術書典19 | 技術書典20 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10:00 | - |
- |
- |
- |
- |
- |
12冊 |
| 11:00 | 151冊 |
43冊 |
24冊 |
42冊 |
62冊 |
42冊 |
62冊 |
| 12:00 | 94冊 |
37冊 |
23冊 |
43冊 |
55冊 |
44冊 |
56冊 |
| 13:00 | 82冊 |
48冊 |
30冊 |
37冊 |
48冊 |
51冊 |
42冊 |
| 14:00 | 43冊 |
25冊 |
49冊 |
28冊 |
47冊 |
40冊 |
52冊 |
| 15:00 | 45冊 |
22冊 |
26冊 |
28冊 |
24冊 |
19冊 |
36冊 |
| 16:00 | 36冊 |
11冊 |
4冊 |
17冊 |
19冊 |
16冊 |
16冊 |
| 合計 | 451冊 |
186冊 |
156冊 |
195冊 |
264冊 |
212冊 |
276冊 |
| 来場者数 | 9,700人 |
2,100人 |
2,200人 |
2,600人 |
2,800人 |
2,400人 |
3,100人 |
※集計漏れ等もあり、数字が一致しないところがあります(合計値が正しい)
会場での販売冊数276冊は、コロナ以降の技術書典では過去最高となりました。11時台・14時台に特に集中しており、14時台に52冊というのは午後の時間帯としてはかなり多い数字です。新刊2冊体制の効果が大きかったと感じています。
ちなみに会場で10時代で売れているのは、他のサークル主さんが一般のお客様が来場される前に買いに来ていただいているからです。沢山の人に来ていただいて、ありがたい限りです。
次回以降に向けてのメモ
備忘録も兼ねて、次回以降に改善したいポイントを簡単に残しておきます。
- 既刊が増えてきたので、展示の仕方を見直す。今回は11冊体制で、机の上のスペースがかなり厳しくなってきた。全冊を平置きで並べるのは物理的に限界があるので、立体的に見せる工夫や、シリーズごとにまとめて配置するなど、見せ方を考える必要がある
- 今回ポスタースタンドを購入した(4/13到着。。。)ので、次回はこれをもっとうまく活用したい。遠くからでもブースの存在に気づいてもらえるように、新刊の表紙やシリーズ一覧を大きく掲示するなど、机上の展示と組み合わせた使い方を検討する








