プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

技術書典7に出展します

 Twitterで呟きましたが、9/22(日)に開催される技術書典に出展します。
techbookfest.org

出展内容


 とりあえず出すことを決定してるのは、AWSのリソースに対する認証認可の機能であるIAMに関する本です。おそらく100ページから150ページほどになると思いますが、その中でひたすらIAMに関することを取り扱います。商業誌だと1テーマでこれだけ書くのは厳しいので、技術書典ということで好きに書かせてもらいます。

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なぜ出展するのか?


 商業誌より儲かりそうだからという邪な考え方もあるますが、自由度の高さが魅力です。あと、Kindle等で直接出版をいつかしてみたいという夢を数年前から持っておりました。が、締切がないと全く進まないので、無理やり締め切りを作るために技術書典さんのイベントを利用させて貰いました。

目次(案)


 取り扱うテーマとしては、次のような感じです。既に5章までは書いています。書いているうちに多少追加削除していくとは思うので、ご愛嬌ということで。

第1章 AWSとIAM
 1.1 認証と認可
 1.2 AWSのアカウントの種類
 1.3 AWSアカウント
 1.4 IAMユーザー

第2章 IAMの機能
 2.1 IAMユーザー
 2.2 IAMグループ
 2.3 IAMポリシー
コラム AWS 管理ポリシーとカスタマー管理ポリシーの使い分け
 2.4 IAMロール
 2.5 パーミッション・バウンダリー
 2.6 IAMの機能のまとめ
コラム AWSアカウントとIAMの関係

第3章 IAMチュートリアル
 3.1 IAMポリシーの作成
 3.2 IAMグループの作成
 3.3 IAMユーザーの作成
 3.4 クロスアカウントロールの作成

第4章 IAMポリシーのデザインパターン
 4.1 ホワイトリスト・パターン
 4.2 ブラックリスト・パターン
 4.3 IAMグループを利用したハイブリット・パターン
 4.4 IAMポリシーのデザインパターンのまとめ
 コラム 最小権限の探求

第5章 IAMグループのデザインパターン
 5.1 複数グループに所属
 5.2 グループ内に複数ポリシー
 5.3  IAMグループのデザインパターンのまとめ
 コラム グループの階層構造について

第6章 IAMとセキュリティ
 6.1 IAM権限付与で守るべきポイント
 6.2  AWS アカウント(ルートユーザー)を使わない
 6.3 IAMに関する権限付与
 6.4 Lambda のリソースベースのポリシーに注意
 6.5 インターネット公開系の権限
 コラム ec2の権限範囲の問題
 6.6 特定 IP からのアクセスと VPC 内からのアクセス
 6.7  アクセスキーとシークレットアクセスキーを、原則作らない
 6.8  CapitalOneの情報流出事件に思うこと
 6.9  IAMとセキュリティのまとめ
 コラム IPアドレス制限の是非

第7章 IAMの運用
 7.1 IAMの運用の目的
 7.2 役割と責任範囲の明確化
 7.3 AWS アカウントの管理
 7.4 2要素認証の運用
 7.5 IAM ユーザーの管理
 7.6  二要素認証のデバイスの運用
 7.7  アクセスキーの管理
 7.8  マルチアカウントでの運用
 7.9  運用の自動化の検討事項
 コラム IAMを制するものがAWSを制する

第8章 CloudFormation
 IAMとCloudFormation
 CloudFormationの分割単位
 コラム ライフサイクルで考える

第9章 テンプレート集
 9.1 Adminユーザ
 9.2 ネットワーク管理者
 9.3 オペレーター
 9.4 開発者
 9.5 監査担当
 9.6 サーバレス開発者
 コラム IAMの設計で悩んだらベン図を書く

第10章 IAM以外のサービスの活用

この後


 今回は同人誌なので、原稿書いた後も全部やる必要があります。印刷の手配とかもやったことがないので、その辺りを1から学びながらやってみます。とりあえず8月中旬には原稿書き上げて、その辺に進みたいなと思います。余裕があれば、もう1冊くらい作りたい気もしますが、他の商業誌の執筆も並行してやってるので難しいでしょうね。あと売り子業、どうしよう?一人でやるのは、無謀ですかね?

書きました!!
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takuros.booth.pm

Shinkansen Free Wi-Fiは、どうやってつながるのか?或いは、なぜ割と速いのか?

 5年ほど前に、「新幹線のWifiは、どうやってつながるのか?或いは、なぜ遅いのか?」という記事を書いていましたが、新幹線のWi-Fiは遅くて使い物にならないものと思っていました。ところが最近、Shinkansen Free Wi-Fiが登場してきて、わりと快適になってきています。昔のLCXベースのWi-Fiは、新幹線1編成あたり最大2MBpsです。1編成ってのは、1号車から16号車合わせて1編成です。それで2MBps!!そりゃ、遅いですね。では、新しいShinkansen Free Wi-Fiは、どういった構成なのでしょうか?

Shinkansen Free Wi-Fiの仕組み


 仕組み・構成については、この記事に詳しく書いてありました。

 JR西日本に聞く、新幹線の無料Wi-Fiサービス「Shinkansen Free Wi-Fi」開始の舞台裏

 LTEベースで、JR東海・九州はNTTグループで、JR西日本はauと、JR各社ごとに通信キャリアを変えているそうです。で、設置単位は何と1両ごと、車内案内表示器の空きスペースに設置しているそうです。LTEの要求スペックも、100Mbps以上のスループットが出るように設計されているそうなので、それなりに速いのも納得できますね。

 走っている場所により速度はマチマチですが、だいたい1Mbps以上はでている感じでした。

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※Googleさんの回線速度テストを使っています。1Mbpsの時は、非常に低速ですとディスられていますが。

 ということで、早く全車両導入して欲しいものですね。2020年3月を目標に、順次設置を進めているそうです。

初学者のAWSの学び方

 先日、JAWS-UG 初心者支部#17 AWS勉強しNight!AWS認定資格取得 虎の巻と立て続けにAWSの習得の仕方というテーマで登壇させていただきました。どちらの参加者もとても熱心で、AWSを学ぼう熱を感じました。

登壇資料


speakerdeck.com

AWSの学び方


 イベントの中で、複数の方のAWSの学び方が語られていました。聞いていると、だいたい一定のパターンがありました。

  1. 自分ごとにする(=AWSを学ぶ動機付けを明確にする)
  2. 実際に手を動かす
  3. 解らないところは、都度資料を見つつ確認する
  4. 身につけた事をアウトプットする

 つまり勉強のための勉強にしないということですね。AWSは今では100を優に超えるサービスがあります。これを一から全部体系的に勉強しようとすると、膨大な時間が掛かります。そしてAWSのサービスは、下手したら自分が学ぶスピードより速く拡張していっています。ということでお勧めは、基本的な事と使う事を中心に学んでいくという方法です。

AWSの学ぶためのチュートリアル

 初めてAWSを学ぶ際のお勧めは、次のとおりです。

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 自分が本を書いているからという手前味噌感は半端ないですが、初学者に本はやはりお勧めです。今だとネットで良い教材が揃っているのも事実です。一方で本には本の良さがあり、ちゃんと構成を練られた本であれば、対象とするテーマに対しての網羅性が高く順を追って過不足なく解説されているものです。
 ネットで学ぶのも良いのですが、ネットにアクセスするのは能動的である必要があり、キーワードを知らないと調べられないという構造があります。つまり初めて学ぶときに、全体像が掴みにくいという問題があるのです。もちろん、その辺りをちゃんとカバーしている優良なサイトも沢山ありますが、最初にそこに辿り着けるかという問題があります。初学者は書籍やコースで受動的に学び、中上級になったら能動的に学ぶのがよいでしょう。

AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト

 手を動かしながら学ぶの大事と話しましたが、ではAWS認定試験はどのように位置づければ良いのでしょうか?これは、自分が達成したレベルを客観的に測るための物差しとすべきだと思います。AWS認定試験は、試験範囲の網羅性・設定されたレベルに対しての難易度の調整の面においても良く出来ていると思います。
 また、試験を受けることによって、知らなかった機能や使い方に気がついて、あとで学び直すきっかけにもなります。ちょうど新バージョンに対応したAWS認定ソリューションアーキテクトの試験本も3冊立て続けに発売され、学びやすい土壌もできています。ぜひ、挑戦してください。そして願わくば、日本でもプロフェッショナルレベルの試験対策本が出るほど、AWS技術者層としての厚みが出てくればと思います。

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト

  • 作者: NRIネットコム株式会社,佐々木拓郎,林晋一郎,金澤圭
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2019/04/20
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る

サーバーレスで技術書の執筆環境を構築できる時代になっていた

 ブログでレポートするのを忘れていましたが、2月に開催されたJAWS Days 2019で"AWS本 我々はこうして「AWS本」を書いた! 〜十人十色〜"というセッションに登壇していました。商業誌・同人誌のAWS本の作者たちが集まって、執筆について語るという内容でした。

同人誌の執筆環境


 登壇者の皆さんの話は、執筆方法・テーマの考え方・同人誌(技術書典)を取り巻く環境・お金にまつわる話と、どれも非常に興味深かったです。その中で、個人的に衝撃を受けたのが同人誌の執筆環境です。本を書く工程として、企画に始まり執筆⇒校正⇒組版⇒製版といった工程があります。執筆から製版までのプロセスを支援するツールとしてRe:Viewという書籍執筆支援システムがあります。原稿書くだけであればMarkDown形式というのが多いのですが、スタイルの指定など表現力に難があります。そういった部分までサポートするRe:VIEWがあるのは知っておりました。

 もともとRe:Viewについてはある程度知見がありました。5年前に原稿を書き出した時に、どのフォーマットで書くか試行錯誤してた時期がありました。結局、商業誌の場合は組版・製版は出版社がやってくれることもあり、手軽なMarkDownに落ち着いていました。
blog.takuros.net

 当時、gitにプッシュしたらビルドする仕組みも用意してたのですが、下記の2つの点で使わなくなりました。
・ローカルビルドは、複数の環境で執筆してたので、全てに用意するのが面倒くさかった
・サーバビルドは、コストの面で断念。EC2上で構築してたものの、たまにしか使わないビルドに毎月数千円を払うのは割に合わない

 そういった執筆から製版までの工程ですが、何と今はRe:Viewビルド用のコンテナがdocker hubで公開されているため、それを利用する人が多いようです。しかもローカルで利用するだけでなく、CircleCI等に組み込んで執筆環境のCI/CDが実現できるようにしているとのことです。なにそれ、並のシステム会社より進んでる!!と思いました。

hub.docker.com

AWSでサーバレスで執筆環境を作った


 なかなか衝撃的だったので、自分でもやってみないとと思い環境を作りました。CircleCIも良いけどCodeBuildやCodePipelineをちゃんと使いたかったので、そちらの方で環境を作りました。こんな構成になります。

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 CodeCommitにマスターにマージされると、CodePipelineが検知してCodeBuildを呼び出します。CodeBuildでは、Re:Viewのコンテナを利用してPDFをビルドします。生成物であるPDFは、S3に保存されます。このPDFをCodeDeployを使って任意の場所に配布するという流れです。CodeDeploy部分は現在一人で執筆しているので作っていませんが、SlackやDropBoxのAPIと連携して共同作業者に配布・通知するというのが良いでしょう。AWSの費用は、CodeBuildの無料枠が月あたり100分と大きいので、ほぼ無料枠でいけるのではという感触です。ビルドしたら、こんな感じでPDFがつくれます。

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感想


 最初は試行錯誤しましたが、一度作ってしまえばサーバレスでマネージメント不要の環境ができます。せっかく環境が整ったので、Kindleのダイレクト出版をやってみようと思います。1ヶ月くらいで書きたいですね。あと最近盛り上がっている、技術書典。4月開催に行ってみて雰囲気を掴んで、10月に挑戦してみたいです。AWSの環境の作り方とRe:VIEWの使い方は、手順紹介の記事を別途それぞれ書きます。

AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトの対策本を書きました

 すっかりブログ無精になってしまいましたが、こんにちは。周りの人には、出す出すと言っていたAWSの認定試験対策本を書きました。「AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト」というタイトルで、既に書名を覚えるのは無理だなと諦めております。

目次


 目次は、次のようになっています。
試験範囲を網羅するのはもちろんの事、本書では勉強の仕方や解答の解き方を重視しました。そのため1章を割いて、AWSを学ぶためのお勧めの教材・情報収集法、学習の進め方を解説しています。試験対策と銘打っていますが、実務でAWSを使う上でも同様のフローで大丈夫だと思います。
 また13章でAWSのアーキテクチャの要であるAWS Well-Architectedの考え方を紹介しています。ここ読むと問題文の意図が解るようになっているので、解答の選択欄の絞り方が見えてきます。最後の14章で問題の解き方の実践演習です。どのような順番で選択肢を消していくのかその考え方も解説しています。

第1章 AWS認定資格
 1-1 AWS認定試験の概要
 1-2 学習教材
 1-3 学習の進め方
 1-4 何に重きをおいて学習すべきか

第2章 グローバルインフラストラクチャ
 2-1 リージョンとアベイラビリティゾーン
 2-2 VPC

第3章 ネットワーキングとコンテンツ配信
 3-1 CloudFront
 3-2 Route 53

第4章 コンピューティングサービス
 4-1 AWSにおけるコンピューティングサービス
 4-2 EC2
 4-3 ELB
 4-4 ECS
 4-5 Lambda

第5章 運用支援サービス
 5-1 AWSにおける運用支援サービス
 5-2 CloudWatch
 5-3 CloudTrail

第6章 ストレージサービス
 6-1 AWSのストレージサービス
 6-2 EBS
 6-3 EFS
 6-4 S3
 6-5 Glacier
 6-6 Storage Gateway

第7章 データベースサービス
 7-1 AWSのデータベースサービス
 7-2 RDS
 7-3 Redshift
 7-4 DynamoDB
 7-5 ElastiCache

第8章 セキュリティとアイデンティティ
 8-1 セキュリティとアイデンティティ
 8-2 KMSとCloudHSM
 8-3 AWS Certificate Manager

第9章 アプリケーションサービス
 9-1 AWSのアプリケーションサービス
 9-2 SQS
 9-3 SWFとStep Functions
 9-4 SNSとSES

第10章 開発者ツール
 10-1 AWSにおける継続的なアプリケーション開発の支援サービス
 10-2 CodeCommit
 10-3 CodeBuild
 10-4 CodeDeploy
 10-5 CodePipeline 195

第11章 プロビジョニングサービス
 11-1 AWSにおけるプロビジョニングサービス
 11-2 Elastic Beanstalk
 11-3 OpsWorks
 11-4 CloudFormation

第12章 分析サービス
 12-1 EMR
 12-2 ETLツール

第13章 AWSのアーキテクチャ設計
 13-1 AWSにおけるアーキテクチャ設計
 13-2 回復性の高いアーキテクチャ
 13-3 パフォーマンスに優れたアーキテクチャ
 13-4 セキュアなアプリケーションおよびアーキテクチャ
 13-5 コスト最適化アーキテクチャ
 13-6 オペレーショナルエクセレンスを備えたアーキテクチャ

第14章 問題の解き方と模擬試験
 14-1 問題の解き方
 14-2 模擬試験
 14-3 模擬試験の解答

対象読者


 もちろんAWS認定ソリューションアーキテクトを受験しようとする人ですが、試験本以前に入門書としても使えるのではないかなと思います。この本さらっと読んで概要を理解し、次にパターン別構築・運用ガイドで手を動かしながら身につけて、業務システム設計・移行ガイドを読めば設計から構築までの実務が一気通貫でできます。そして、クラウドネイティブ・アプリケーション構築ガイドを読めば、創成期のサーバレスアーキテクチャがどうだったのかが解ります。
※ステマじゃなくて、露骨な営業

執筆陣


 本書は他のAWS本を一緒に書いた同僚3人で書きました。執筆者の一人の金澤さんは、オンライン学習サイトであるUdemyで1万人近い受講者がいる化物講座である『手を動かしながら2週間で学ぶ AWS 基本から応用まで」の講師でもあります。1万人が10時間の講義聞いてる計算になるので累計10万時間、実は彼の声だけはAWS界隈の中で一番知名度があるのではと思っております。

終わりに


 実は、この本2018年の11月くらいに出す予定で書いてたのですが、紆余曲折があり出版が大幅に遅れてしまいました。一方で最近は、企業内でAWSに関するトレーニングをすることも多く、AWSを始めたばかりの方が戸惑うところも解るようになってきました。そういった部分も盛り込めたので、いい本に仕上がったのではないかと思います。ぜひ手にとってみてください。4/20に販売開始です。

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See Also:
クラウドエンジニア養成読本を書きました
「Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイド」という本を書きました
「この一冊で全部わかるWeb技術の基本」の監修をしました
「データを集める技術」という本を執筆しました
アプリケーションエンジニア向けのAWS本を書きました
『Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド』を書きました
『Rubyによるクローラー開発技法』を書きました

2018年の振り返りと2019年の目標

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。毎年恒例となってきているので、正月大幅に過ぎましたが、昨年の振り返りと今年の目標です。2018年の主な活動は、出版2冊と雑誌寄稿2回です。

6,7,8冊目の本の出版


 まず出版ですが、6冊目の本でAWS本の第三弾として、Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイドを2018年1月に出版しました。また、最初のAWS本を改訂版して、Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド 改訂第2版 を3月に出しました。そして、クラウドエンジニア養成読本も著者の一人として執筆しました。

 Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイドは、マルチアカウントでAWSをどう使いこなすかとか、オンプレとVPCの接続をどうするかといった、実際の企業内の利用に即した使い方を解説しています。書いた当時では、こればベストという手法だったと思います。が、2018年12月のAWS re:Inventで、複数のアカウントからVPCをシェアするShared VPCが出たり、プレビューながらもマルチアカウントでセキュリティ管理するControl TowerやSecurity Hubが出てきました。ということで、アップデートが必要だなという状況です。でも、基本的な考え方は今でも充分通じると思います。今年は、これを英語化したいなと目論んでいます。

Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイド (Informatics&IDEA)

Amazon Web Services 業務システム設計・移行ガイド (Informatics&IDEA)

 クラウドエンジニア養成読本は、AWS・GCP・Azureという3大クラウドを取り扱う野心的な書籍です。ただ、カスタマーレビューにある通りAWS成分多めです。私は、特集1の「ゼロから学ぶクラウドの世界 〜クラウドの現在、そして未来はどうなる?」という部分の担当で、クラウドを取り巻く現状、主要ベンダーとその位置付け、最近の潮流、さらにはエンジニアはクラウドとどう向かい合うのかということをつらつらと書いています。
 メインのテーマとしては、コンテナ化・サーバレス化がアプリの可搬性を高めて、結果としてマルチクラウド化が進むという予想を書きました。2018年の流れを見ていると、たぶん大きくはずしていなかったと自画自賛しております。

クラウドエンジニア養成読本[クラウドを武器にするための知識&実例満載! ] (Software Design plusシリーズ)

クラウドエンジニア養成読本[クラウドを武器にするための知識&実例満載! ] (Software Design plusシリーズ)

  • 作者: 佐々木拓郎,西谷圭介,福井厚,寳野雄太,金子亨,廣瀬一海,菊池修治,松井基勝,田部井一成,吉田裕貴,石川修,竹林信哉
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2018/03/14
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る

 AWSの最初の本も改定して、自分が書いたAWS本がAmazonのクラウドのランキングに3冊並んだのはちょっと嬉しかったです。また、それぞれ何度か一位になれました。

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雑誌寄稿


 今年は1回、日経クラウドファーストに寄稿しました。AWS Migration HubとSnowBallの話です。正直、移行関係の実務はツラミが多いので楽しくないのですが、Snowballの実体験に基づくハマりどころは書ききれたかと思います。専門誌なのでクローズドな世界なので、今年はもう少し一般の方が目にするような所でも書きたいと思います。

ブログ


 2018年は16本のみでした。2017年の18本とほぼ同様です。ブログのアクセス数は、286,847なので前年比2017年は228,420ページビューと2016年に対して25%増です。 検索流入は安定して入ってきているので、質を高めた記事を月2本くらいは書いていきたいものです。

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2018年の目標に対しての採点


 2018年の目標は、これでした。

  • 本を2冊書く ⇒ ○ 2017年末に書いてたのがメインだけど、とりあえず3冊出版したので良しとしよう。
  • Kindle本を書く ⇒ ☓ 今年こそ。完全に自分でコントロールする本を書いてみたい 
  • ブログ ⇒ △ 目標比70%ほど。安定的に記事を書いたら実現できそうということは解った 
  • 英語ブログ ⇒ ☓ 全く忘れてた。これ、2019年の重点目標
  • 資格試験 ⇒ △ AWSスペシャリスト、とりあえずセキュリティはとった
  • ワークバランス ⇒ ○ 平均残業時間29.46時間。前年度比で削減できたので、今年はもっと減らしたい
  • 健康 ⇒ △ 1万歩/日は、達成できてると思うが、それ以外の睡眠時間・体操が駄目。Fitbitの記録は過去28日までしか見られないので、月ごとに記録しないと駄目だな
  • 3つ目の分野 ⇒ △ AWSとクローラー以外の3つ目の分野。幾つか候補出てきたけど、もう少し模索中

2019年の目標



  • 本を3冊書く ⇒ 一冊昨年書いたのと、もう1冊共著の予定があります。後は1冊、じっくり企画考えて書きます
  • Kindle本を書く ⇒ 4度目くらいの今年こそ。紙の本の目処が立ってるので、今年はこちらに時間を取る 
  • ブログ ⇒ 月2本で、24記事目標。量より質で、400,000ページビュー目指す。 
  • 英語ブログ ⇒ 過去記事の翻訳を含め30記事。grammarly使ってみようかな 
  • 資格試験 ⇒ AWSの日本語で受けられる試験、全部とおる。難関はAlexaとネットワークかな
  • ワークバランス ⇒ 平均残業時間20時間未満。そのためには、やり方変えないとな。
  • 健康 ⇒ 睡眠時間平均7時間。週5で体操。1万歩/日
  • 3つ目の分野 ⇒ 引き続きここを模索
  • 将棋1級 ⇒ 去年、将棋ウォーズ始めました。現在3級で壁にぶち当たってる。殻を破って1級達成したい

まとめ



 子供が大きくなってきたので、家庭周りの用事も増えてきた。使える時間も限られているので、しっかりコントロールして一歩づつこなしていきます。座右の名は、これ

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※田舎に貼ってた張り紙です


See Also:
2017年の振り返りと2018年の目標
2016年の振り返りと2017年の目標
2015年の振り返りと2016年の目標

re:Invent2018 AWSの新サービス群に対する1行所感 その3

 ラスベガス空港で徹夜で遅延する飛行機を迎えながらお早うございます。朦朧とする頭で所感シリーズ第三弾です。

アプリケーションロードバランサー(ALB)のターゲットにAWS Lambdaが選択可能に



ALBの後ろにEC2ではなくLambdaぶら下げられるようになりました。サーバレス化が捗りますね

アプリケーションロードバランサー(ALB)のターゲットにAWS Lambdaが選択可能になりました | Amazon Web Services ブログ

AWS Toolkits for PyCharm、IntelliJ(プレビュー)、Visual Studio Code(プレビュー)



Cloud9以外にもサポートするIDEが追加されました。IDEも宗派分かれるので、宗教戦争の回避できますね。後は、vim/emacsの最終戦争待ちですか

新発表 – AWS Toolkits for PyCharm、IntelliJ(プレビュー)、Visual Studio Code(プレビュー) | Amazon Web Services ブログ

LambdaのRubyサポート



もう無いんじゃないかと諦めていたLambdaのRubyサポート。待ちきれなくてNode.jsやPythonに転向した人も多数とか

re:Invent 2018 / Werner Vogels Keynote / Serverless Updates | Amazon Web Services ブログ

LambdaのCustome Runtime



独自のRuntimeを搭載することが可能に。これによりLinuxのあらゆる言語をサポートすることが出来るようになりました。LambdaでCOBOLが動くと話題の一品

新機能 – AWS Lambda :あらゆるプログラム言語への対応と一般的なコンポーネントの共有 | Amazon Web Services ブログ

Lambda Layers



Lambda Layersにより複数のLambda関数から共有されるコードを持つことが出来るようになりました。つまりはフレームワークが使える。これは革命的なことになりそうですね。

新機能 – AWS Lambda :あらゆるプログラム言語への対応と一般的なコンポーネントの共有 | Amazon Web Services ブログ

AWS Well-Architected Tool – クラウドベストプラクティスのレビューツール



AWSの設計指針に沿っているかツールで検査してくれるようになりました。設計を点数化してくれるというのは凄い。継続的設計評価

新発表 – AWS Well-Architected Tool – クラウドベストプラクティスのレビューツール | Amazon Web Services ブログ

AWS Step Functionsがサポート対象拡大



連携のAWSアプリケーションがLambda以外に、DynamoDBやSQSなど7種類のサービスの連携追加。俺、大歓喜

新発表 – AWS Step Functions が コンピュート、データベース、メッセージング、アナリティクス、機械学習 のサービスと統合 | Amazon Web Services ブログ

Amazon Managed Streaming for Kafka(MSK) マネージド・カフカ



Kinesisあるけど、Kafkaも出しました。KinesisとMSKの関係は、たぶんSQSとAWS MQの関係

re:Invent 2018 / Werner Vogels Keynote / Amazon MSK | Amazon Web Services ブログ

Cloud Map AWSリソースのサービスディスカバリを容易にするサービス



AWSのリソースを論理名で扱えるように抽象化するサービス。抽象的な言い方で申し訳ないですが、これはサービス連携の上で使い所ありそう。

NEW:サービスディスカバリのためのAWS Cloud Mapとのアプリケーション統合 | Amazon Web Services ブログ

License Manager ソフトウェアライセンスの管理サービス



BYOL利用時にライセンスの上限を超えないようにするためのサービス。System Managerと連携して情報を収集し、設定値を超えたらSNSで通知してくれると。それサービスいるのという気はする

新サービス License Manager – ソフトウェアライセンスの管理とライセンスルールの保全 | Amazon Web Services ブログ

AWS App Mesh マイクロサービスのメトリクスを収集



X-Rayのようなアプリケーションの追跡ツール。X-Rayとの棲み分けはと思うが、App Meshの結果をX-Rayに連携できるよとのこと。あとコードに埋め込むX-Rayに対して、App Meshはプロキシ型っぽい

AWS App Meshが発表になりました。 | Amazon Web Services ブログ

EC2インスタンスの休止が可能に



 いわゆるハイバーネートが出来るようになりました。ユースケースは、ぱっと思いつかない

新機能 – EC2インスタンスの休止 | Amazon Web Services ブログ

所感



 後半は、サーバレスバンザイという内容でした。個人的にはStepFunctionsが嬉しいです。