2016年から目標として掲げ続けてきた、Kindle本の販売という目標を2020年3月15日にようやく達成しました。
- 作者:佐々木拓郎
- 発売日: 2020/03/15
- メディア: Kindle版
IAMのマニアックな話とEPUB
Kindleで販売を開始した本は、昨年執筆しBOOTHで販売していた『AWSの薄い本 IAMのマニアックな話』です。この本は、Re:VIEWという紙書籍・電子書籍作成支援ツールを利用していて、PDFだけでなくEPUB形式でも出力可能でした。なので、執筆している当時は、BOOTHと同時にKindleでも販売開始しようとしていました。が、出来上がったEPUB版をみて、販売を見合わせていました。
書籍を作成する場合、図の位置であったり内容に合わせて改ページを考えます。しかし、一般的なEPUBは、リフロー型といって画面や文字サイズに合わせて、テキストやレイアウトが変わります。電子書籍のメリットの一つですが、その反面、意図を込めて配置した図や改ページが無視されます。実際、EPUBでデフォルトで表示してみたら、読めたものではなかったです。
出版社から出した自分の本が、画像による固定レイアウトにしていることについて、常々文句を言っていました。が、いざ自分で出すとなると、リフロー型の問題点を認識できるようになりました。
リフロー型と固定レイアウトのジレンマ
読者にすると執筆者の意図を込めたレイアウトより、自分に自由に設定できるリフロー型の方がメリットある場合が多いです。画像による固定レイアウトの場合、検索もできなければハイライト等もできません。検索できない技術書なんてと思いますよね。私も、そう思っています。でも、Amazonに出す場合は、リフローで出すのが怖いのですよ。
Amazonで出す場合、レビューが非常に重要になります。レビューでは内容そのものだけでなく、レイアウトであったり値段や本の対象とするする読者層に関係なくレベルまで含まれます。ex)私には簡単すぎた or 難しすぎた 果ては物理本の場合は、紙質まで言及されることがあります。そんな中でリフロー型で出すのは、恐怖があります。
今回、Kindleで販売するにあたっては、画像化による固定レイアウトで販売しました。その代わり、BOOTHではKindleより200円安くした上で、PDF版と固定レイアウトのEPUBとリフロー型のEPUBの3つをダウンロード可能として優遇しています。本当は、Amazonでもこのような形で販売したいのですが、現状はできません。
Kindleで売る意味
それではBOOTHをメインにしているのに、Kindleで売る意味は何があるのでしょうか?実は、そこを模索中です。BOOTHに比べてAmazonの方が圧倒的にリーチする層は多いです。一方で、当初想定していた以上にBOOTHでも売れつづけているのです。そこでしか買えないのであれば、ちゃんと買ってくれるというのが解りました。ただ、その上でKindleで発売したらどうなるのか試してみたいというのが今回の販売開始の意図です。まだ始めたばかりなので、試行錯誤中ですが、ある程度解ったらまたブログで報告します。
- 作者:佐々木拓郎
- 発売日: 2020/03/15
- メディア: Kindle版
BOOTHでは、2冊セットや5冊・10冊セットとバリエーション揃えています。社内で利用すると言った場合は、こちらもご検討ください。