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Google アナリティクス本だけど、アナリティクスだけでない。『徹底活用 Google アナリティクス』が出ます

 会社の同僚がGoogle アナリティクスの本を書いたので、(まだ読んでいる途中ですが)紹介します。
この本はタイトルはGoogle アナリティクスだけど、扱うのはアナリティクスだけではないです。Google アナリティクス(以下、GA)は、Google マーケティング プラットフォームの一つの製品として組み込まれています。他のGoogle マーケティング プラットフォームの製品としては、タグマネージャーやデータポータルなどがあります。そんな製品群との連携をあますところなく解説しているのが、『徹底活用 Google アナリティクス』です。

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Google マーケティング プラットフォームとGoogle アナリティクス

 先述の通り、GAはGoogle マーケティング プラットフォームの一員です。その相関図は、本書から拝借した画像をチラ見せすると次のような関係になっています。
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 Webのデータを集積するGA、GAをはじめとするJavaScriptのタグを効率的に管理するGoogle タグマネージャー、データを元に簡単に画面の出し分けが可能でA/Bテストなどに利用されるGoogle オプティマイズ。マーケティング プラットフォームではないものの、アナリティクス360からデータをインポートできるBigQuery。GAやBigQueryのデータを元にグラフや表を簡単に作成し可視化するGoogle データポータルなど。今やGAや広告の運用をしようと思うと、これらの製品を駆使しての総力戦になります。ただ一つ一つの製品だけでも機能が豊富で、全容を把握するのは大変です。
 『徹底活用 Google アナリティクス』では、GAを中心に扱いつつも、それらの製品の機能や使い方の解説、GAとの連携方法が丁寧に説明されています。本文がカラーの上で図もふんだんに使って解説されているので、かなり解りやすい内容になっています。私もGAを始めとするマーケティング プラットフォームの製品群については、そこまで詳しい訳ではないので本書を読みながら勉強中です。

徹底活用 Google アナリティクスの構成

 徹底活用 Google アナリティクスは、大きく4つのセクションで構成されています。

GAの基本的な機能のマスター

1章〜7章までがGAの基本です。GAとタグマネージャーの構成と基本的な使い方、目標(コンバージョン)設定までが解説されています。ここまで出来ると、一通りGAを使いこなしていると言えると思います。私の知識は、ここの6割くらいなので勉強中です。イベント設定の仕方とか色々あり、外部配布用にQRコードを発行する場合は、設定しておけばよかったなぁと後悔しております。

GAの応用編から、他のマーケティング プラットフォーム製品との連携

8章から14章が、より深いGAの使い方やデータポータル、オプティマイズなどの他の製品の使い方の紹介、GAとの連携方法です。ここで広告連携についても解説されています。データポータルについては、最近知名度があがって使っている人も増えているように思いますが、オプティマイズなどはごく一部の人しか使っていないように思えます。この製品、実は凄い機能を持っていて、上手く使うと今まで苦労して開発して出し分けしていたものが、オプティマイズのデフォルトの機能で実現できたりします。使いこなせれば便利なこと間違いなしなので、ぜひ試して貰えればと思います。※私も、ここは机上の知識だけなので、いろいろ実験中です。

経験に裏打ちされたケーススタディ

 15章から18章がケーススタディです。実際の現場で求められる対策を、豊富な経験に基づいて解説されています。例えば、15章のコンバージョンの改善です。このケーススタディでは、単純にどういった施策がコンバージョン率を改善するかという説明をするのではなく、まずコンバージョンの考え方から始まり、ボトルネック部分の見える化の手法、それを元とした対策など、設定手法含めて丁寧に説明されています。ここの部分は、今まさに自分が知りたかった部分なので、じっくりと試してみたいと思います。

付録って何だっけ?膨大なAppendix

 最後がAppendix群です。付録といいながら、全部で7つ合計70ページほどあります。全部で500ページ超なので、1/7を占めています。普通の本だったら、1/5くらいですね。付録とはなにか、定義が気になるところです。このAppendixには、より詳しい内容が解説されています。GAなどのユーザー管理の話や、タグマネージャーのトリガーの話など、普段文章でなかなかお目にかかれない内容が語られています。大規模で運用することを考えると、この辺の情報は非常に役にたつと思います。私は残念ながら、まだここまで辿り着けていません。

目次

 以下、目次です。
全18章構成+付録が7個ついて、圧巻の500ページを超えます。編集者に執筆者を紹介した関係で執筆の成り行きを見ておりましたが、もともとの分量はこれより2割以上多かったです。その中からよりすぐった内容が、以下の目次となります。

Chapter1: Google マーケティング プラットフォームとGoogle アナリティクス
Chapter2: Google アナリティクスの利用を開始する
Chapter3: Google アナリティクスの標準レポートを確認する
Chapter4: Google タグマネージャの利用を開始する
Chapter5:ページビューの計測設定を行う
Chapter6:イベントの計測設定を行う
Chapter7:目標設定を行う
Chapter8:拡張 e コマーストラッキングの設定を行う
Chapter9:ユーザーをより深く理解するための準備を行う
Chapter10:ユーザーの流入元に関する情報を正しく把握するための準備を行う
Chapter11:データを柔軟に抽出する術を知る
Chapter12: Google データポータルでレポートを作成・共有する
Chapter13: Google オプティマイズでA/Bテストを行う
Chapter14: Google アナリティクスのデータをGoogle 広告による広告配信に活用する
Chapter15:ケーススタディ1:コンバージョンの改善を図る
Chapter16:ケーススタディ2: SEOについて検討する
Chapter17:ケーススタディ3: Google オプティマイズでキャンペーンのランディングページを最適化する
Chapter18:ケーススタディ4: Webサイト上で発生する問題を検知する
Appendix1:ユーザーの権限管理を行う
Appendix2: AMPページの計測を行う
Appendix3: Google タグマネージャの「タグ」「変数」「トリガー」
Appendix4:グローバルサイトタグ(gtag js)で計測を行う
Appendix5: Google アナリティクスにGoogle AdSenseをリンクする
Appendix6:お役立ち情報
Appendix7: Google アナリティクス&Google タグマネージャ設定チェックシート

まとめ

 NRIネットコムは、2017年に日本で唯一のGoogle アナリティクス 360 のプレミアパートナーに認定されています。手前味噌ですが、GAを中心としたこの辺りの製品に関する知識・経験については日本一だと思います。そのチームが心血を注いで書いた1冊です。かなり読み応えあるので、ぜひその技を盗んでください。2019/10/23発売開始です!!

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 私も、GAについては大体何ができるのかは知っているものの、具体的にどうするのか知らないことが多いです。他の関連製品については、ほとんど知らないので改めて勉強中です。ちょうどよい練習素材ができたので、自腹をきっての広告を含め、いろいろ試行錯誤中です。
blog.takuros.net