頭が良いのに、仕事が出来ない。こんな人、身の回りにいませんか?ぱっと考えるだけども、何人か頭に浮かんでくると思います。また、仕事全般に関してではなく、ある特定の一分野に限定をしたら、ほぼ全ての人が当てはまると思います。私も得意な分野では効率的に出来る自信はありますが、苦手な分野だと無惨な状態です。残念な人の思考法は、そんな人に読んで欲しい一冊です。
この本は、そもそも残念な人というのはどういうことを指すのかを定義して、それに対する様々な事例を紹介することによって、何故「残念である」という状態になるのかを解説しています。一部の考え方については全く納得出来ないような部分がありますが、全般的に我が身を振り返ってみても身につまされることが多かったです。中々読んで良かったと思える一冊です。
ちなみに、残念な人の特徴の最大のエッセンスは、下記の文章に込められています。
つまり残念な人とは、プライオリティ付けの「正否」「適否」を考えない人、あるいは見誤る人のことなのである。この点を改善すれば能力を十分に発揮できるようになる。
つまり与えられた仕事に対して、具体的な目的やゴール・重要度のイメージを付けずに行っている人たちのことです。もっと端的に言うと、タスクの意味が解らないけど言われたからやっているだけということです。これを意識すれば必ず変わると説いています。確かに目的が解れば、それに対する道筋も見えやすくなります。また、目的に対して与えられている役割が違うということのにも気がつく可能性があります。ということで、本書では具体的に考えろということを繰り返し主張しています。これは納得です。私も、苦手な仕事の大半は、何の為にやっているか解らなくて、適当に流しているようなモノが多いです。逆に得意とするものについては、自分でゴールや課題を設定したものが多いです。仕事以外でも、この考え方は通用しそうですね。
目次
プロローグ なぜ残念なのか
1章 残念な人はつくられる
2章 二流は掛け算で考え、一流は割り算で考える
3章 残念な人は「塗り絵」ができない
4章 機能だけを磨いても二階には上がれない
5章 人生を残念にしないためのプライオリティ
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 174
「読み物として、おもしろい」
タイトル買い
残念な新書。
著者自身が残念な人であると最初に断っているわけですが