プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

AWS認定SysOpsアドミニストレーターの試験対策本を書きました

 最近、ブログを書く気力が尽きてきた今日この頃です。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
執筆に苦労したAWS認定SysOpsアドミニストレーターの試験対策本を、ようやくリリースすることが出来ましたのでご案内します。2022年6月22日発売開始です。
※下書きのまま、公開するの忘れていました

試験対策本の解説スタイル

 今回のSysOps認定の対策本は、2021年7月に試験内容が刷新されたSOA-C02に対応して執筆しています。実は最初はSOA-C01に向けて書いていたのですが、書いている途中に新バージョンが出てきたので泣く泣く書き直したという秘話があります。本書の執筆スタイルとしては、サービスカットではなく、解決する問題の観点カットで整理しています。
 SOA-C02では、次の6つの観点でシステムを検討する形になっています。そのため同じサービスが観点を変えて、別の章でも紹介されるということがあります。CloudWatchなどは用途が多岐に渡るので、いろいろな章で出てきます。

第 1 分野: モニタリング、ロギング、および修復  (20%)
第 2 分野: 信頼性とビジネス継続性  (16%)
第 3 分野: デプロイ、プロビジョニング、およびオートメーション  (18%)
第 4 分野: セキュリティとコンプライアンス  (16%)
第 5 分野: ネットワークとコンテンツ配信  (18%)
第 6 分野: コストとパフォーマンスの最適化  (12%)

 カッコ内のパーセントは、出題の割合です。見ていただいたら解るとおり、わりと満遍なく出題されます。個人的には、SysOpsはアソシエイト3種の中では難しい部類の試験に入るのではと思っています。その理由としては、運用をテーマとしている関係上、既に動いているシステムに対して問題点を解決するという事が問われるからです。つまりシステム構築の知識があり、その上で運用の知識も必要とされます。そのため経験が浅めの人は、SysOpsの試験に苦労するケースが多いようです。逆にいうと、SysOpsの勉強をしっかりすることにより、経験的に得られることを机上で体系的に身につけることができます。良い試験ですね。

執筆者陣

 著者は、私の身の回りのAWSが得意な人たちに書いてもらいました。NRIネットコムの小西さん、志水さん、手塚さん。野村総合研究所の木美さん、北條さん、吉竹さん。そしてNRIを卒業していった安藤さんです。この中の多くの人はTop Engineerであり、かつ実務でもAWSを使い倒しているエキスパートの面々です。それぞれの章に、執筆者の経験が詰まっています。試験対策としてではなく、読み物としても結構面白いんじゃないかなと個人的には自負しています。

ラボ試験

 AWS認定SysOpsアドミニストレーターのSOA-C02の最大の特徴は、ラボ試験が導入されていることです。これは、現在受験可能なAWS認定12種の中で、唯一です。ラボ試験とは、試験のシナリオに従って、AWSのマネジメントコンソールやCLIを使って、実際にAWSリソースを操作する試験です。つまり実技試験ですね。
 これについても、本書では対策をカバーしています。実技があるからSysOpsの試験は嫌だなという声を聞くことがあります。試験範囲の内容をしっかりと把握していれば、まったく問題ない難易度なので恐れないでください。私としては、机上の知識だけではなく、できるだけ手を動かす経験を積んでほしいと思っています。その点で、非常に良い試みだと思っています。

まとめ

 発売後に半年近く経過してしまいましたが、AWS認定SysOpsアドミニストレーターの試験対策本の執筆告知でした。幸いなことに順調に売れているようです。今も他の認定試験の対策本を執筆していっているので、乞うご期待!!

価格設定は、何を売りたいかの意思表明そのもの

 気がつけば、長らくブログを書いていませんでした。ブログは通勤中に書くことが多かったのですが、テレワークがメインとなり、何となく書く機会を逸していました。自分の頭の整理のためにも、再開していこうと思います。復帰一弾目は軽いものとして、BOOTHでの技術同人誌の販売で気が付いたことを書いています。

技術同人誌のオンライン販売

BOOTHというプラットフォームを使って、『佐々木拓郎のオンライン本屋』というひねりも何もない店名で技術同人誌を販売しています。2019年9月からなので、かれこれ3年ですね。ここでは、今まで書いた技術同人誌を、ダウンロード版 or 紙+ダウンロード版で販売しています。

takuros.booth.pm

オンライン販売の物理本の販売について

 BOOTHでの物理本の販売は、送料がかかります。1回の配送に400円です。Amazonの送料無料という文化に慣れた身には、なかなか痛い金額です。これはBOOTHが悪い訳ではなく、送料無料を実現できているAmazonが驚異的なだけではありますが。当然ながら、物理本の販売に比べて、送料の掛からないダウンロード版の方が、ずっと売れ続けていました。正確な数字は計測していないですが、物理本とダウンロード版の比率は2:8くらいの比率です。圧倒的にダウンロード版が売れていました。他のBOOTH出店者に聞いても、ほぼ同様の傾向だったようです。

価格設定を変えると売れ行きが変わる

 価格設定としては、物理本(+ダウンロード版)は、1,500円+送料400円。ダウンロード版は物理本がない分、それより安くしないとと考えて、1,200円で設定していました。ある時に、自分が売りたいのは物理本なのだということに気が付き、価格設定を変えてみました。
 どうしたと思います?物理本を安くするのではなく、ダウンロード版の価格を1,500円に変えてみたのです。送料の差はあるものの、物理本+ダウンロード版で1,900円です。それに対して、ダウンロード版は電子ファイルのみで1,500円。この施策だけど、物理本とダウンロード版の比率が、ほぼ5:5のイーブンになりました。
 更に、セット買いが増えました。BOOTHの送料は、他の商品と一緒に配送の場合も送料400円です。そうなると、多く買うほど相対的に送料が安くなります。ショップでは、AWSのIAM本とセキュリティ本と続きのものを売っているので、どうせならセットで買おうという人が増えました。クロスセルが実現できるようになったので、1回あたりの売上額が増える結果となりました。価格設定一つでこれだけ変わるものなのかと、正直かなり驚きました。

まとめ

 ということで表題につながるのですが、商品の価格設定は思った以上に意味があります。売り手は何を一番売りたいのか考えて、それを実現する価格を設定する必要があります。売りたいものの価格を単に下げるのではなく、相対的に一番オトクという形を実現することも有効です。いや、マジで価格設定は大事です。
 続編早く書けという声を沢山頂いているので、できるだけ早く出せるように取り組んでいます。もうちょっとだけ待ってくださいね

AWS認定アドバンストネットワーキング専門知識の対策本を書きました

 予定より大幅に遅れたものの、AWS認定アドバンストネットワーキング専門知識の対策本である『要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』を出版できることになりました。2022年2月28日発売開始です。

試験対策本の内容

 本書は主にソリューションカットで、試験範囲の解説をしています。ソリューションカットとは何ぞやと思うでしょうが、次の目次をみてください。

第1章 AWS試験概要と学習方法
第2章 AWS ネットワークの設計と実装
第3章 大規模なハイブリッド IT ネットワークアーキテクチャの設計と実装
第4章 アプリケーションサービスとネットワークの連携の構築
第5章 AWS タスクのオートメーション
第6章 セキュリティとコンプライアンスの設計と実装、ネットワークの管理・最適化・トラブルシューティング
第7章 AWSのベストプラクティスに沿った設計と運用
第8章 練習問題

 1章はAWS試験の解説で、2章から6章がソリューションベースで解説しています。まず2章でAWSネットワークの設計と実装ということで、最初にAWSのネットワーク関係の紹介とそれを使った設計の仕方を解説しています。次に3章で、ハイブリット構成ということで、オンプレミスとAWSをつないでどのように設計・構築するかの解説です。この2章・3章そして次の4章が本書の肝となる部分です。試験対策という事をおいておいて、AWSのネットワーク設計本としても充分読み応えのある内容にまとめています。4章はアプリケーションサービスとネットワークの連携です。ここもネットワークでアプリって何ぞやとなるでしょうが、主にロードバランサとDNSサービスであるRoute53とCDNサービスであるCloudFrontを中心とした解説です。ネットワーク観点でこの3つを解説しています。そして基本的な機能を踏まえた上で、いろいろなパターンでの経路の暗号化の実現の仕方やPrivate IP通信のデザインパターンなどを紹介しています。この辺りも、とても重要です。
 5章はオートメーションです。CloudFormationやConfigを中心に、AWSのネットワークの構築・管理の自動化手法について解説しています。ネットワーク畑出身の方には馴染みが薄い分野かもしれませんが、AWSを扱う上では大切です。6章はセキュリティとコンプライアンスということで、今までのネットワーク構築の知識を前提とした上で、さまざまな要件をどうやって満たしていくかの総合力の確認です。アクセス制御や暗号化、外部からの攻撃への対策などのセキュリティ対策手法と、トラブルシューティングとしてNATゲートウェイやDirect Connectのトラブルシューティングの手順を示しています。ここではなんと、トラブルシューティングのフローチャートまで作っています。ネットワークの試験は難しいことで有名ですが、この6章部分を苦手としている人が多いのではと推測しています。ここでしっかり点数を取れるようになると、あとはサービスの機能を抑えておけば合格できるようになります。
 7章はWell Architectedということで、AWSの設計の基本とネットワーク観点での設計の要所を解説しています。そして最後に8章は練習問題。本番と同じ65問を用意の上で、丁寧な解説をしています。

執筆者陣

 本書の著者陣は、NRIとNRIネットコムのメンバーを中心とした有識者で執筆しています。まず2章・7章の担当は、木美さん。NRIにてAWS全般を統括する部署で活動している人で、若いのに何でもめちゃくちゃ詳しいです。次代を引っ張っていくニューリーダーです。3章のネットワーク設計は、宮川さんの担当です。宮川さんは、サービスとして提供しているDirect Connectの設計・運用をしている人です。日本には、AWS Direct Connect デリバリーパートナーは10社もありません。Direct Connectを利用したのではなく、Direct Connectをプロバイダーとして提供するという役割・経験がある人は、日本中探しても殆どいないと思われます。本書の執筆スタートしたのも、宮川さんの参加が可能になったからです。ということで、ネットワークとDirect Connectを極めた宮川さんの知見が盛り込まれた3章は、本当に勉強になります。解説もうまくて、難しい概念もわかりやすい文章になっています。試験対策とは関係なしに是非読んでほしいところですね。
 4章は宮川さんと同じチームで働く矢野さんが担当しています。矢野さんもネットワークが専門でありながら、アプリケーションの分野まで造詣が深いです。本書のテーマでもあるネットワークの観点からAWSのサービスを解説するというのにピッタリでした。5章の担当は安藤さん。業務にも技術にも詳しいアプリケーションエンジニアです。自動化などはお手の物なので、その辺りの解説をしてもらっています。6章の担当は早川さん。AWSのアンバサダーに認定されています。テーマとして難しいネットワークのセキュリティやコンプライアンス・トラブルシューティングの手法を解説しています。本業でも、AWSのアカウントセキュリティを構築・運用するサービスの展開をしています。
 最後に7章の練習問題は、小西さんの担当です。専門知識シリーズの練習問題はすべて彼が担当しています。生き字引のようなAWSに関する広範な知識を元に、あの手この手で練習問題を作っています。このシリーズの練習問題と解説については定評があり、すべて小西さんのなせる技です。

新試験の対応について

 執筆もほぼほぼ終わった段階で、試験に関するニュースが飛び込んできました。2022年7月に新試験に切り替わるという告知です。執筆段階からもともと、現行試験の対応範囲から、そろそろ切り替わるんじゃないかという予想はしておりました。でも、このタイミングで来るのかという思いも正直あります。ただ、もともと予想されていた事もあり、旧試験の範囲から逸脱しても最近のネットワークのサービスを取り入れるという方針で執筆してきました。新試験の概要をみたところ、現状の構成でも問題なく役に立つという判断がたったのでこのまま発売することになりました。日本語の試験がいつ始まるかも解らないことですしね。
 いっぱい売れて、早く新試験対応版を出せるようにしたいと考えています。

感想と今後の予定

 数あるAWSの認定試験の中でも、個人的にはネットワークが一番むずかしいと感じています。その理由としては、Direct Connectを中心に普段そこまで深く設計する機会がないサービスを中心としているためです。Direct Connectを利用することは多々あれど、ほとんどの人は、その全体の設計をするような機会を得ることがないです。そもそも何を勉強したらよいかも解らないと感じている人も多いのではないでしょうか?今回、NRIが誇るスペシャリスト陣と一緒に執筆して、私自身も2段も3段もネットワークに詳しくなれたような気がします。当初予定より大幅に出版は遅くなりましたが、いい本に仕上がっています。ぜひ本屋でお手にとって見てください。
 また他の対策本を書くかどうかです。具体的な事は明かせませんが、いろいろな計画はあります。お楽しみということでご容赦ください。

昇降式デスクのFlexispotを導入しました

自宅のテレワークおよび執筆環境の再構築を進めています。その中の一つが、デスクまわりの改善です。緊急事態宣言の折に急遽買ったパソコンデスクを使っていたのですが、作業スペースが狭く微妙なストレスがありました。デスクを変えようと思って調べていたのですが、昇降式デスクの評判が高いようなので気になっていました。また先日、IKEAに行った時に昇降式デスクの実物を見たのですが、嫁さんにも子どもたちにも大好評でした。ということで、昇降式デスクを導入することにしました。

昇降式デスク Flexispotの脚だけ購入

 昇降式デスクを導入すると決めたので、具体的な製品の選定を始めました。昇降式デスクの場合は脚だけでも売っているケースが多いので、まず天板(デスクの板の部分)付きか、天板を自作するのかを検討しました。今回はカスタマイズのしやすさと、一度やってみたいからという理由で天板を自作することにしました。

 その上で、昇降式デスクの脚の選択です。下記のようにツイートをしてみたところ、圧倒的にFlexispotのリコメンドを頂きました。

 昇降式デスクについて下調べしていた時も、圧倒的にFlexispotの導入事例が多かったです。会社の同僚に聞いても利用者が多く評判が良かったので、まぁ大丈夫かなと判断しました。

 その上で、Flexispotのどのシリーズを買うか。一口にFlexispotといっても、いくつかの種類があります。種類による違いは、主に耐荷重と上下の可動範囲の違いです。

製品型番 耐荷重 対応天板サイズ 昇降範囲 参考価格
E7 125kg 120~210cm 58~123cm 51,700円
E8 125kg 120~200cm 60~125cm 83,600円
※天板付き
EJ2 100kg 120~210cm 69~118cm 38,500円
E9 50kg 幅120cm 73~123cm 35,200円
※天板付き

※これ以外にも、手動での昇降タイプもあります。今回の比較には省いています。

 耐荷重については、正直それほど重い物を乗せる予定はないので何でもよいかなと考えました。一方で、今回の導入の目的が机が昇降できるという点です。そのため、昇降範囲は重視しています。これは主に2タイプあり、脚が3つのパーツで稼働幅が大きいE7,E8と、脚が2つのパーツで稼働幅が小さいEJ2,E9です。購入後の感想を見てみると、EJ2だと微妙にフィットしないケースが多いようです。ということで、3パーツで構成されているE7 or E8にしました。その上で、E7かE8の選択ですが、E8は脚だけという選択肢が見つかりませんでした。必然的にE7を選んでいます。脚だけの品番はE7Bとなるようです。

天板サイズの検討と、カインズ資材館で天板の購入

 脚を買ったので、次は天板の購入です。購入する前に、まずサイズの検討をしました。FlexispotのE7は、最大210cmの天板を置くことができます。できるだけ大きいのをズバンとおくか、現実的に必要なサイズにするか悩みました。これまでの経験則で左右にパソコンを置いたとしても、幅120cmくらいでも充分な作業スペースを確保できます。ただ今後を考えると、ある程度の拡張性を持たせたいです。そこで、160cmにすることにしました。次に奥行きです。ここは幅以上に悩みました。ディスプレイのスペースを考えると、ある程度奥行きが欲しいです。でも、それ以外の用途でそれほど奥行きは必要ないと考えました。そこで据え置き型のディスプレイの設置を止めて、ディスプレイアームを導入することにしました。ディスプレイアームについては後述します。結果、奥行きは65cmにすることにしました。ちなみに厚みは2cm以上ある必要があります。
 天板のサイズを決めたところで、購入です。天板の購入の際は、板の素材をどうするか。あとそもそもどこで購入するかが重要です。ネットで調べてみると、板の素材とサイズを決めて購入できるサイトがいくつかありました。ただ、どれも値段がそれなりにします。そのため、近所のホームセンターで購入することにしました。家から車で30分くらいのところで、カインズ資材館があります。ここは建築関係のプロも利用するお店で、多種多様な材料を扱っています。私は厚さ25mm・奥行き910mm・幅1820mmの板を買い、奥行き650mm・幅1650mmにカットしてもらいました。このサイズで税込み8,800円でした。結構安いと思います。また加工料も1カット50円なので、たった100円できれいにカットしてくれるのでありがたいですね。

ワトコオイルで天板の塗装

 次は天板の塗装です。オイルは定番のワトコオイルを選びました。色は、ミディアムウォルナットを選んでいます。板とオイルの組み合わせで、結構塗ったあとの色味は変わるようです。濃すぎず薄すぎずにしたかったので、ミディアムウォルナットを選びました。が、実際どんな感じになるかは、塗ってからのお楽しみでした。

 塗装の様子はこんな感じです。晴れた日に、ベランダで塗りました。下のブルーシートはダイソーで安いのを買っています。こんなものまで扱ってくれて、ダイソーってありがたいですね。

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 塗っている板と塗っていない板を並べると、こんな感じです。結構、劇的に変わって見えますね。本当は2度塗りしようと思ったのですが、買ったオイルだと2度塗りするには微妙に足りなさそうな感じでした。色もいい感じになったので、このまま利用することにしました。

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電動ドライバを利用して組み立て

 Flexispotの組み立ては思った以上に簡単でした。部品点数が少なく、殆どの部分が六角レンジでつけられます。ネジは唯一、天板との接続部分のみです。ただ、Flexispotの脚の重量が70キロと非常に重いので、それなりの力が必要でした。一人でも充分組み立てることができますが、可能であれば二人で作業することを推奨します。
 ちなみに組立時には、別件で買っていた電動ドライバが大活躍しました。電動ドライバーの中では比較的値段が安いアイリスオーヤマですが、六角ビットも含まれていたので、非常に楽に組み立てられました。ただ天板にネジを回す場合は、これは本来、押す力もプラスされるインパクトドライバーを使った方が良いです。インパクトドライバーは高いので、私は購入を諦めました。事前にキリで穴を開けた上で、ゆっくり回すことにより代用しています。ここは手動のドライバーだと結構大変だったと思います。

一緒に購入した小物

 Flexispotの脚と天板以外に、いくつか購入しました。

Amazonベーシックのモニターアーム購入

 机の導入とともに、モニターアームを購入しました。モニターアームもいろいろあるのですが、品質面で高い評価を得ているのがエルゴトロン(Ergotron)です。ただ結構高いです。そこでお勧めなのが、Amazonベーシックのモニターアームです。これが実は、エルゴトロンがOEMとして提供している製品のようです。保証期間の差異はありますが、品質は基本的に同じと考えることができます。更にAmazon製品なので、よくタイムセールの対象となっています。ということで、Amazonベーシックのモニターアームを購入しました。

 これつける前に、ディスプレイ面の向きの調整を一生懸命しようとしましたが、梃子でも動かない感じでした。ネットで調べてみたら、同じような苦労をしている人がいましたが、これ先にディスプレイをつけてしまうのが正解のようです。そんなもの解るか!!

配線&隠しの工夫

 次に配線とそれを隠すための工夫です。机が上下に昇降するということで、配線については、少し工夫をする必要があります。私は、電源タップを脚の横につけて、天板からぶら下げるタイプの配線かごを購入しました。また、雑然としがちなUSBの給電ケーブルについては、端子の根本にマグネットをつけて必要な時に伸ばすという形にしています。

 電源タップは、エレコム 電源タップ 1m 7個口 ダブル回転タップ マグネット付を利用しています。マグネットがついているので、脚に引っ付けることができます。これは、今回購入したのではなく、前から利用していたものです。

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 配線トレーは、サンワサプライ ケーブル配線トレー ワイヤー Sサイズ 汎用タイプ CB-CT4です。特にこだわりがある訳ではなく、ちょうど良いサイズで探したらこれだったというところです。天板の下にネジ止めするタイプと、このタイプのように挟むタイプがあります。下でネジ止めするのは、構造的に弱いので挟むタイプにしました。まぁネジ止めするのが面倒くさいというのが7割くらいあるのも事実です。天板上に少し見えてしまいますが、これが結果的によかったです。

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 配線トレーのところ、写真でみるとゴチャッとしていますね。普段使う分には全く見えないので気にしていなかったのですが、もう少し整理した方が良さそうですね。


 ケーブル配線トレーをつけることにより、天板部分に少し金属の部品が出るようになりました。ここをUSBケーブルのマグネット止めとしました。スマホの充電用のケーブル類は、わりとごちゃごちゃになりますが、無いと不便です。使っていないときには見える部分を最小限に、かつ下に落ちないようにできています。自画自賛で満足しています。

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完成図

座りながらの定位置。高さは67.2cmに設定していて、下限一杯に近いところで調整しています。

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スタンディングの場合は、107cmに設定しています。上限が125cmです。私の身長が175cmなので、身長190cmくらいの人でも快適に使えるのではないでしょうか

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スタンディングのポジションと座った場合のポジション、それ以外に2つのポジション。計4つのポジションを記憶させる事ができます。記憶させておくと、ボタンひとつでその高さに変更できるので、けっこう便利です。

次の動画は、スタンディングから座ったポジションへの変更した場合です。40cmの移動を10秒少々で変更しています。結構早いという印象を受けます。


www.youtube.com

写真で見ると、配線については、もう少し改善の余地がありそうですね。あと、動画の音がうるさいのですが、これはFlexispotの作動音ではなく、隣で乾燥機回していたためです。ドア閉めておけば良かったです

まとめ

 なんだかんだと追加で購入したので、それなりのお値段になりました。しかし、満足度はピカイチです。テレワーク環境・執筆環境の改善として、非常に高い投資効果があったと思います。また、ディスプレイから出ているType-Cのケーブルにつなげることにより、キーボードもマウスもディスプレイと一緒に、すぐに使えるようにしています。MacとWindowsのどちらを使うときも切り替えしやすくて良いです。また、家族も自分のPCを持ってくるだけで、すぐに作業ができるようになっています。私個人の環境ではなく、家族みんなで共用できるのが良いです。子供もオンライン授業用のタブレットを持っているので、いつかここで自分で調べ物とかするようになればよいなぁと思っています。
 あとFlexispotはディスクとして販売しているんですが、大きな天板をつければテーブルとして利用できるのではと思っています。子供が小さい時は、なかなかピッタリとした高さで料理を食べることができないです。これ使って、子供の食事用に使うといいんじゃないのかなと嫁さんと話していました。うちの子はもう、そこまでする必要はなくなりましたが、幼児の時にはいいんじゃないかなと思います。
 なかなか高いので購入まで躊躇しましたが、今は大満足です。気になっている人の参考になれば幸いです。

『AWSコンテナ設計・構築[本格]入門』の監修しました

 あまり宣伝できていなかったのですが、監修していた『AWSコンテナ設計・構築[本格]入門』が2021年10月21日に発売されることになりました。AWSのJapan APN Ambassadorsである新井雅也さん(@msy78)と、同じくAPN AWS Top Engineersである馬勝淳史さん(@HorseVictory)の力作です。

※ただし、ちゃんとした書影はまだない。 2021/10/04現在

AWSコンテナ設計・構築[本格]入門は、どんな本?

 まず『AWSコンテナ設計・構築[本格]入門』とは、どんな本なのでしょうか?入門と言いつつ本格とも入っています。このあたり、出版社の悩みと意気込みが込められていると思います。通常、初心者向けの本だと入門となります。そして、中級者向けだと実践などになります。本書は中級・上級レベルの方にも充分新たな学びを得られる内容が込められているのですが、一方でこれからコンテナを始める人に対しての取っ掛かりとなるような本です。ということで、[本格]入門となります。ちなみに書籍のタイトルについては、出版社の専決事項となるので、具体的にどういう経緯だったのかは私も知りません。

AWSコンテナ設計・構築[本格]入門の章立て

 さて、『AWSコンテナ設計・構築[本格]入門]』の章立てです。本書は5章+付録の構成となっています。

  • 第1章:コンテナの概要
  • 第2章:コンテナ運用に必要な AWSの基礎知識
  • 第3章:コンテナを利用したAWSアーキテクチャ
  • 第4章:コンテナを構築する(基礎編)
  • 第5章:コンテナを構築する (応用編)
  • 付録1 AWSサービスの説明
  • 付録2 AWSアカウントの作成と設定
  • 付録3 ECSへアプリケーションをデプロイする多様なツール
  • 付録4 作成したリソースの削除

 まず1章・2章で、コンテナとAWSの基礎知識を要点を絞って解説しています。合せて40ページ弱くらいですが、コンテナの概要から構築・運用上重要なポイント、さらにコンテナ構築・運用に関わるAWSサービスの解説がなされています。上手く解説されているのでコンテナとAWSを知らない人にはもちろん有益ですし、ある程度知っている人にとってもこのように説明するのかと新たな気付きがあるでしょう。
 次の3章ですが、これが圧巻です。AWS上でコンテナを作る場合のアーキテクチャを、運用・セキュリティ・信頼性・パフォーマンス・コストの5つの観点で、どうあるべきかを設計&解説しています。5つの観点という時点でAWSに慣れている人は、Well-Architectedフレームワークに沿っていると気がつくのではないでしょうか。Well-Architectedフレームワークとは、AWSが長年培ってきたクラウド上でシステムを構築・運用する上でのベストプラクティスです。その考え方に基づいて、AWS上でのコンテナ構築・運用のベストプラクティスに昇華させたのが本書になります。ほんの一例ですが、例えばログの取得について。AWSの場合だと、CloudWatch Logsがデフォルトで提供されている機能になります。ただCloudWatch Logsは毎月200GBコストのログで月あたり約150ドルくらい掛かり、コストが課題になることが多いです。代替の構成として、Firelensで提供されているFluent Bitをサイドカー構成で利用することが提案されています。この構成を取ることで、コストを抑えることが可能になります。このいった感じでどういった構成を取るのか、またその構成のメリット・デメリットは何かと一つ一つ丁寧に解説されています。アーキテクチャ設計をする上では、何故その構成なのかを説明できることが大事です。3章を読むことにより、コンテナ設計の考え方が身につくでしょう。
 4章・5章がハンズオンになります。3章のアーキテクチャを元に基礎編と応用編にわかれて手を動かすことで、段階的にレベルアップすることが可能となっています。よくあるハンズオンとしては、対象のサービスが動くところまでを目的とすることが多いです。それに対して本書のハンズオンは、コンテナが動く環境を作ることはもとより、実践的に使えるようにセキュリティ上の対策や運用監視設計の仕方まで解説しています。ここ読めば、本当に実践的な環境を構築できるようになっています。そして、コンテナの実運用にはCI/CDが欠かせません。応用編としてCodeシリーズを活用したCI/CDのパイプラインの構築まで解説されています。ちなみに新井さん&馬勝さんのお二方は、『比べてわかる!IaCの選びかた 〜クラウドネイティブIaCストーリー〜』というCI/CD本も出されています。めっちゃ納得感あるでしょう。
 あとは付録として、本編で紹介しきれない様々な情報も補足して解説しています。AWSアカウントの開設から、ハンズオンで利用したリソースの削除方法まで網羅している親切設計です。
※2021/10/19追記 付録についてはページ数の都合上、なくなく削除しました

著者である新井さん&馬勝さんについて

 著者の新井さんと馬勝さんは、野村総合研究所に所属するエンジニアです。冒頭に紹介したとおり、AWSのアンバサダーであったりTop Engineerでもあります。更に新井さんは、JAWSUGコンテナ支部のコアメンバーでもあります。業務システムにも精通し、AWSとコンテナにも詳しいスーパーマンのような人たちです。私も同じグループのご縁で、イベントや飲み会に何度も同席させて貰っています
 業務やコミュニティでの活動以外に、技術同人誌の執筆にも取り組んでいます。同じブースや近くのブースで出展していた事があるのですが、特にクラウドネイティブファーストストーリーの人気は高く、電子書籍はすでに買ったけど物理本が欲しいと買い求められる光景をよく目にしました。

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AWSコンテナ設計・構築[本格]入門の誕生の経緯

 折角の機会なので、『AWSコンテナ設計・構築[本格]入門』の誕生の経緯も紹介しておきます。この本は、2020年2月29日に開催予定だった技術書典8に発表された『クラウドネイティブファーストストーリー』が下敷きとなっています。技術書典8は当初物理開催を予定されていましたが、新型コロナの影響で急遽オンライン開催のみとなっていました。それにも関わらず、『クラウドネイティブファーストストーリー』は大人気を博し、インプレスR&Dの技術の泉シリーズから、『AWSで学ぶクラウドネイティブ実践入門』としてKindleならびにオンデマンドペーパーブックとして発売されています。その後、SBクリエイティブさんの馴染みの編集者さんに佐々木を介して書籍化の相談をしておりました。企画の方はトントン拍子で進み、執筆スタートと相成りました。
 実は佐々木の方も筆者で参加するかという話もあったのですが、ことコンテナに関して言うと二人の方が圧倒的に知識も経験もあるので、遠慮させていただきました。ただご厚意で監修として名前を連ねさせて頂いています。原稿を格納しているGitHubでの活動履歴や、たまに物理的に会った時に状況を聞いておりましたが、恐ろしいほど推敲された原稿となっています。その上で、コミュニティ界隈のコンテナやCI/CD周りの有識者に原稿のレビューも重ねていたようです。ぜひ本書を手にとって、そのクオリティを確認してみてください。
 ちなみに、技術書典8は『チームになったササキです』というサークルとして出展し、新井さん&馬勝さんの『クラウドネイティブファーストストーリー』と@tenbo07さんの『AWSを使って学ぶ 監視設計』、高柳さんの『認証サービスCognito・Auth0・Firebaseを比べる』と私の『AWSの薄い本Ⅱ アカウントセキュリティのベーシックセオリー』が発表されていました。どの本もBoothの技術書典8で上位にランクインしており、もし物理開催していたらパンクしていたんじゃないかという気がします。

まとめというか感想

 最近、本書のように自身で執筆するより、オーガナイザーとして執筆をサポートする事の方が多くなっています。というのは、執筆の時間を確保するのが難しくなっている点と、周りの若者にどんどん優秀な人間が出てきていて、自分で執筆するより良いものができるようになっているからです。もし私が新井さん&馬勝さんと同じ時間を掛けても、二人が書いたコンテナ本よりクオリティの高いものは書けません。同様にAWS認定試験対策本や、他の本でも同じような状況になりつつあります。
 若者が台頭していた今、じゃぁ自分はどんな付加価値を出せるのかと、改めて考え直さないとと自問自答するようになっています。自分の生存戦略が心配になるほど出来の良い一冊なので、是非読んでみてください

もう知らないでは済まされない。デジタルアイデンティティを読んだ感想

発売日に買ったものの、積ん読にしてしまっていたデジタルアイデンティティを読みました。いや、これ本当に良いので、ITに携わる人も、ビジネスをしている人も、まず読んでみましょう。

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著者の崎村さんについて

 まず最初に書籍レビューの公平性の観点から、著者の崎村さんと私の関係について説明しておきます。崎村さんは、元野村総合研究所上席研究員で、私が小僧の時に少しだけ同じプロジェクトに参画していたことがあります。当時からとてつもない天才で、何気なく呟いている問題意識や関心事項の殆どが理解できませんでした。自分もある程度経験を積んで、10年ほどして当時この事を言っていたのかとようやく理解できたと言う事が度々あったという次第です。そんな事もあって、ブログTwitterをずっとフォローして、今の関心領域は何なのか参考にさせて頂いています。ということで、公平性の観点ではかなりバイアス掛かっていますので、それを前提としてお読みください。
 崎村さん自体の経歴としては、Wikipediaにまとめられているとおり世界で活躍しています。特にOpenID Foundationの理事長でもあり、OpenID ConnectやJWT、JWS、OAuth PKCEなど認証に関わる様々な規格の策定者でもあります。あと国内の政府関連検討会にも、随分参加されているようです。

本書について

 本書は、9章構成です。前半のアイデンティティとは何かから始まり、それをデジタル上で扱うための規格の一つである「OpenID Connect」と「アクセス制御」の実際的な概念と紹介と続いていきます。アイデンティティの基本的な概念の解説が終わった後の5章以降で、具体的な課題と解決策についての解説と続いています。

第1章 GAFAの中心戦略「デジタルアイデンティティー」
第2章 アイデンティティー管理
第3章 アイデンティティー連携フレームワーク「OpenID Connect」
第4章 アイデンティティー管理によって可能になる「アクセス制御」
第5章 企業にとってのアイデンティティー管理
第6章 高度化するアイデンティティー管理
第7章 プライバシー保護とアイデンティティー管理
第8章 個人情報の取り扱いにおける「告知」と「同意」
第9章 信頼、ブランド、そしてトラストフレームワーク

 内容については、私が誤って伝えると困るので、本書を読んでくださいで済ませておきます。

気になったところを、ピックアップして紹介

 本書を読んでいて幾つか心に響いたところがあります。読んでいるうちに、付箋だらけになりました。その中の幾つかピックアップして紹介しておきます

アイデンティティー管理をする理由3 生産性の向上

 AmazonもGoogleも、最初はそれぞれのサービスごとに認証のシステムを作って密結合の一枚岩だった。ビジネスの急成長に追いつかなくなって、疎結合のマイクロサービス化していったそうです。その際にアイデンティティー管理の仕組みも独立させていったとのこと。個々のシステムでアイデンティティー管理を実装するのは非効率なのは間違いないですが、生産性向上に寄与する説明として、この説明の仕方は簡潔かつ解りやすくて良いですね。

ユーザー認証の種類と対策の変遷

 ユーザー認証の種類の整理とその変遷が上手くまとまっています。メールアドレスとパスワードによるログインから、リスト型攻撃やパスワードスプレー攻撃の出現。それに対応するための最近の認証方法のトレンド。実際にWebシステムを運用している人は実感できると思いますが、ちょっと大きなサイトになるとリスト型攻撃といのは頻繁に受けるのが今の世の中なんですね。自分のところを幾ら堅牢にしていても、全く別の人が作っているシステムでIDとパスワードが漏れてしまったら影響を受ける恐れがあります。世の中、同じIDとパスワードを使いまわす人が、思った以上に多いのです。なので、それ以外の対策が必要ですよね。

収穫逓増と収穫逓減からみる産業革命

 第1次産業革命から今の第4次産業革命まで。収穫逓増と収穫逓減や銀行の制度と投資資金の観点からの解説。成功したところには、仕組み的な優位性があったのだよなぁと納得ができます。

トークン≒乗車券(コイン・切符)

 OpenID Connectなどの認証の流れを解説する際に、必ずトークンが出てきます。ただ、これを説明していても腹落ち感が無いよなぁと思っていました。本書でトークンとは(海外で)電車に乗る際に使うコインだという説明がありました。日本だと切符ですね。この説明でトークンについて、まとめて説明できることが解りました。トークンは認証ではなく、認可を受けていることを表すこと。そのトークンが他人に奪われることの危険性とか。

契約の同意の課題について

 サービスの利用規約や個人情報の提供の同意についての課題感。その前提としては自由意志が必須なので、ゴッドファーザーのドン・コルレオーネのように銃を突き付けて断れない状況の同意は、本来有効ではないと。これに関していろいろな事例やどうあるべきか。ここは是非読んでみてください。

ブランドとトラストフレームワークについて

 なぜブランドに意味があるのか。ブランドの効力を分解して、仕組み的に再構築したトラストフレームワークについて。ここの理解はビジネスを考える上で必須です。

感想

 デジタルアイデンティティを一通り読みましたが、おそらく理解度としては40%くらいです。この後も何度か読み返そうと思います。情報は一次情報にあたれと言われますが、実際には一次情報を読み解くのはなかなか困難です。OpenID Connectの規格など一次情報を作り出している本人の解説なので、1次情報の解りにくさを回避した上で正確な情報を知ることができます。いつかハウツー本じゃなくて、こんな本を書けるようになりたいなと絶望しながら終わりとします。

光回線難民のまま、オンライン授業を迎えることになったので、携帯回線で迎え撃つ準備をした

 最近、引っ越しをしました。(3年ぶり10回目)
半年以上も前から予定していたので、引越し前の光回線の準備もバッチリですというはずが、まったく間に合いませんでした。3ヶ月前に申し込んだのに、開通まであと3ヶ月かかりそうな気配です。引っ越し決めた瞬間に申し込んでおくべきと後悔しています。ということで、現在光回線難民です。かつ、ほぼ在宅ワークです。更に、子供二人のオンライン授業が始まりました。結果、絶賛ギガ不足で新生活が始まることになりました。とうことで、携帯回線での通信環境の整備について、ブログでまとめてみます。
 まずは、在宅ワーク&オンライン授業での通信量の目安について検討した上で、我が家のネットワーク構成、次に緊急避難的に対応したプランA、ダメそうなので次にとったプランB、幻のプランCを説明していきます。

在宅ワーク&オンライン授業の通信量の目安

 まず在宅ワークやオンライン授業をしていると、どれくらいの通信量になるのでしょうか?ここでの一番のポイントは、ZoomやTeamsなどでのWeb会議を使っているかどうかです。家の子の小学校では、オンライン授業でZoomを使います。で、このWeb会議が曲者です。めっちゃ通信量が増えるのです。ツールや顔出しのありなしによって前後しますが、だいたい1時間あたり700MBから1GBが目安です。一日何本もWeb会議をしていると、あっという間に通信量が増えますね。あと在宅ワーク&オンライン授業以外にも、通信量が跳ね上がる要因があります。そうです。NetflixやAmazonプライムによる動画配信サービスです。これも、だいたい1時間に700MBくらいが目安です。
 私一人が在宅ワークしていた時の一日あたりの通信量は、だいたい1日5〜6GBだったようです。ここに子供2人の通信量が加わることにより、+4GBくらいの余力が必要になってきます。

佐々木家のネットワーク構成

 携帯回線の試行錯誤を説明する前に、我が家のネットワーク構成を説明しておきます。そんな御大層なものではないですが、Nuro光が提供するルーターの機能は一切使わずに、その直下にGoogleのNest Wifiでメッシュネットワークを作っています。すべての機器は、Nest Wifiに接続しています。画面でみると、こんな感じです。

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 つまり上位のインターネット接続がNuro光だろうがWiMAXやその他の携帯回線だろうが、家の中の機器は一切影響されないようになっています。Google Nest WifiにLANケーブルで接続できれば大丈夫です。逆にいえば、SIMを入れる端末は、ホームルーターと呼ばれるLANの口が必要になります。後述しますが、WiMAXのホームルーターもしくは楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIプラン用のルーターを設置し、そのどちらかとGoogleのWi-Fiをつないで運用しています。
※もっとちゃんとしたところに設置したいのですが、WiMAXの電波の関係で窓際においています

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プランA UQ WiMAX

 最初に選んだのがUQ WiMAXです。使いたい放題の携帯回線系のサービスというえば、WiMAXという印象でした。一口にWiMAXといっても複数の会社がサービスをだしています。日本の場合は、UQ WiMAXがオリジナルで後のはOEMとしてUQ WiMAXの施設を借りて運営しているようです。容量無制限とうたっていますが、3日間で15GBの制限があります。また選択可能な端末として、ホームルータータイプの端末が多数用意されています。私は最新のSpeed Wi-Fi HOME 5G L11を選びました。家の近所に店舗があるので、即日利用できるのもポイントでした。

www.uqwimax.jp

 1日5GB利用できるのであれば何とかなると考えていたのですが、子供のオンライン授業開始で敢え無くプランは崩壊しました。窓際で利用すると平均50Mbps程度でるのですが、部屋の中の方で利用すると10Mbps以下に落ち込みます。通常の携帯の電波より遮蔽物に弱いので注意が必要です。それ以外は特に不具合はなかったので、制限超えたら課金で回避みたいなオプションがあれば良かったのですが、無いのが残念です。また解約料が1,000円というのもポイント高いです。

プランB 楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT VI

 UQ WiMAXと同時に検討していたのが、楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VIです。これは主に携帯電話向けの回線ですが、料金プランに特徴があります。料金テーブルが段階制で、利用容量に応じて料金が決まります。また、1回線目のみ1GB未満は無料という特徴もあります。

通信量 料金
1GBまで 0円/月
3GBまで 980円/月
20GBまで 1,980円/月
20GB以上 2,980円/月

 また楽天回線エリアの場合だと、1日の利用上限は10GBとなっています。10GBあれば、たぶん勝てます。また使わなければ、1回線目無料という特性を考えれば、デフォルトで2回線を申し込んでおいて、普段は2回線目を利用しておき、いざという時に1回線目を使うことにより10GBの壁を20GBの壁に変えることができます。精神的安定に寄与しますね。

network.mobile.rakuten.co.jp


 ただ楽天モバイルの問題は、申し込める端末がスマホもしくはモバイルWi-Fiのみということです。楽天ではSIMだけ申し込んで、別途SIMを挿し込めるホームルーターを購入する必要があります。現時点では、I/OデータのWN-CS300FRが定番となっているようです。私も購入しましたが、作りが少し粗いです。


 気になる楽天モバイルの通信速度ですが、10〜20Mbpsというところです。特段速くないけど、不満を抱くほどでもないといったところです。ただし、繋がり始めが遅いような気がするのですが、このあたり詳しい人がいたら、教えていただきたいです。

プランC

 最後に、今の所発動していないプランCとして、2021年8月27日にサービス開始となったドコモ5G Homeがあります。実はこれが本命なんじゃないかと思いつつ、一点気になる部分があったので保留にしました。

www.nttdocomo.co.jp

 気になる部分としては、通信量に関する注意書きです。

ネットワークの混雑状況により、通信が遅くなる、または接続しづらくなることがあります。また、当日を含む直近3日間のデータ利用量が特に多いお客さまは、それ以外のお客さまと比べて通信が遅くなることがあります。なお、一定時間内または1接続で大量のデータ通信があった場合、長時間接続した場合、一定時間内に連続で接続した場合は、その通信が中断されることがあります。

 おそらく原則的には利用量制限はないのだと思います。そのうえで、よっぽど利用量が多い場合に制限するためのエクスキューズだと思います。ただ、この閾値がわからないのは、利用者側としては怖いです。楽天モバイルが使い物にならなかったら検討しようと思ったのですが、今の所は大丈夫です。サービス開始直後で情報がないので、見合わせました。あと、ホームルーターが実質4万円と結構お高いです。

まとめ

 いろいろ試行錯誤してお金も使いましたが、今の所は何とかなっています。ただ、楽天モバイルの回線品質については、もうちょっと使い込んで見極めたいので、WiMAXの回線ももう少し残しておく予定です。そして光回線がきて不要になったら、ホームルーターは売り払う予定なので、箱は大切に保存しています。
 しかしまぁ、世の中には自前の光回線を導入できない家も多数あると思います。その家庭がそれぞれ、今回のような試行錯誤ができるとは思えません。また、我が家は楽天回線エリアでもあるし、WiMAXも入ると、条件面の良さもあったので助かっています。それを考えると、オンライン授業の課題は、今後もっと表面化してくるんじゃないかなと思います。少しづつ解決していくしかないのでしょうが。。。