プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

技術者であることを諦めない

 だいぶ前にAWSのAmbassadorが集まっての懇親会がありました。年齢の話になって聞いていると、どうやら私が最年長グループでした。最年長!!おっさんです。私は42歳で、役割的な部分を考えれば、そうなるのも無理はないのかなという気がします。せっかくなので、ポエムっぽいブログエントリーを残しておきます。

SIerの中での技術者の生き方

 技術者と書くのがよいのか、ITエンジニアと書くのがよいのかイマイチ解りませんが、ここでの技術者は、下記のように定義しておきます
※あくまでこの文脈の中だけの定義です。

  • 主たる業務に対して、自身のもつITの技能・知識を持って業務を遂行している
  • 業務で必要とされる技術の変化に追随しつづけている

 ここで重要なのが2つ目の技術の変化に対して追随し続けるという点です。一口にSIerといっても対象とする業種や業態によって必要とする技術は大きく違います。業務知識がとにかく重要でそれを実装する技術については十年一昔はなんのその、COBOLで作られた数十年もののシステムが今日も元気に動き続けるところもあれば、クラウド業界のように日々新しいサービスがでてくるといった業界もあります。大切なのは、まずは仕事を遂行する上での技術力を得ることだと思います。一方で、今の仕事がどれくらい続くのか、今働いている会社がなくなったとして、同様の給料を維持できるのかも考える必要があるのが辛いところです。

 また経験を重ねて昇進していくと、通常であれば給与がアップしていきます。会社視点で考えると、その分に見合ったアウトプットを期待されることなります。1日の時間は限られているので、アウトプットを増やすには単位時間あたりの生産性を高めるしかありません。例えば若手の時のアウトプットが設計やコーディングなど直接的なコードがアウトプットが中心だとして、給料が2倍・3倍となった時に生産性も2倍・3倍に出来るかという問題に直面します。一部では2倍・3倍の生産性を実現する人もいますが、大半の人は標準レベルの人に対して数倍の生産性は発揮できません。そのため、他の付加価値をあげる方法にシフトしていく事になります。
 その一つが技術者が嫌がるマネジメントですね。個人としては数倍の生産性を出せなくても、チームとして活動し個人の数倍のアウトプットを出すことは可能です。そのチームを率いるリーダーは、それだけ分の付加価値を出しているのと等しくなります。ということで、一定の年次にいくとマネジメントが主要業務になることが多くなります。
 一方で、マネジメントスキルだけを伸ばしていけば、それで大丈夫かというとそうでもないのが難しいところです。10年に一度ほど、或いはもっと短い期間で断続的にゲームチェンジを強いられる革新が発生しつづけています。そういった局面で、従来のやり方で良いのかという問題が発生します。大きな会社であれば、その辺りの手法を標準化してマネジメントレベルまで落とし込むのかもしれないですが、多くの会社はマネジメント層自体が自身で対応を考えていく必要があります。そうなると、やっぱりIT業界にいる限り、マネジメント層にも技術には無縁ではいられなくなります。

時間が無い中での技術との関わり方

 じゃぁ、常に技術力をアップデートし続けないといけないとして、どうやってそれを身につけるのか。日々の業務や研修などを通じる方法と、自己研鑽の2種類があると思います。前者は所属する組織によって状況は大きく異ると思うので、後者の自己研鑽にフォーカスしようと思います。自己研鑽するにしても、時間が限られています。自由に使える時間は個人差がありますが、30〜50代くらいでは結婚や子育てなどの時期とかぶることが多いでしょう。そうなると、その貴重な時間をどこに振るかが重要になります。
 個人的なおすすめとしては、今持っている自分の専門の隣接領域が良いと思っています。単一の専門性だと100メートル走の世界と同じで、その先にもっともっと凄い人がいます。なので、勝手に複数の領域を組み合わせて、ベクトルとして合成できるようにするのです。このあたり、だいぶ昔のスライドですが、説明しているので見てみてください。

www.slideshare.net

 大切なのは、積み重ねになる領域を選ぶことです。自分より数倍頭の回転が早い新人は現れる可能性はありますが、インフラ経験10年とかアプリ開発歴20年の新人は(たぶん)現れません。経験の積み重ねを活かせる方向に技術をアップデートしていきましょう。

まとめ

 長くなったので、もう1回くらいに分割して書きます。とにかくおっさんになっても、マネージャーになっても技術者であることは諦めないでねという思いです。たとえ、スーパーカーみたいな若者が一杯台頭してきても、経験を活かして生き残る戦略を考えながら頑張りましょう。続きは、また次回。

2020年4月3日追記:
続き書きました
blog.takuros.net