現在、AWS認定は9個持っていますが、どうせなら12個全部取ってドヤ顔したいと思っています。残りはアドバンストネットワーク(高度なネットワーキング)、データベース、Alexaです。データベースとAlexaは取れる自信があるので、最大の鬼門のアドバンストネットワークを片付けたいです。これを取るためには、Direct Connectまわりの理解が必要です。Direct Connectは利用者としての知識しかないので、ちゃんと勉強してみようと思います。
AWS Direct Connectの勉強 - プログラマでありたい
AWS Direct Connectの勉強その2 プライベートVIFの接続パターン - プログラマでありたい
2021-01-07 AWS Direct Connectの勉強その3 パブリックVIF - プログラマでありたい
AWS Direct Connectの勉強その4 Direct Connect GatewayとTransit Gateway - プログラマでありたい
AWS Direct Connectの勉強その5 経路選択と冗長化 - プログラマでありたい
高度なネットワークング周りのDirect Connectの出題範囲
まずは試験範囲の確認として、AWS公式のExam Readinessのデジタル講座を受講しました。
Exam Readiness: AWS Certified Advanced Networking - Specialty (Digital)
https://www.aws.training/Details/Curriculum?id=21330
Direct Connect周りは、下記の知識が必要なようです
- Direct Connectの概要
- BGP
- Public VIF
- Private VIF
- Connecting to VPC Multiple Accounts
- VPN and Direct Connect Communication Outside of VPC
- Transit VPC
- Direct Connect Gateway
まずはDirect Connectの基礎知識から、BGP・VIF辺りを確認してみます。
Direct Connectの構成要素
Direct Connect ロケーション
Direct Connectは、ユーザーが利用しているデータセンターなどの物理拠点とAWSの間を専用線で接続するためのサービスです。しかし、物理拠点とAWSは直結されるのではなく、Direct Connect ロケーションと呼ばれる接続ポイントを介して接続します。AWSの所有するデータセンターがどこにあるか解らないし、かつ複数のAZ・データセンターに分散しているためですね。
東京リージョンだと、Equinix TY2が有名ですが、アット東京 CC1や大阪・台湾など幾つかのDirect Connect ロケーションが利用可能です。Direct Connect ロケーション内には、AWSが管理する機器とユーザーもしくはDirect Connect提供パートナーが管理する機器があります。
Connection(接続)
AWSが管理する機器とユーザーもしくはDirect Connect提供パートナーが管理する機器も同一構内にありますが、この間もネットワークによって接続されます。これをConnection(接続)と呼びます。Connectionは1Gbps or 10Gbpsで 接続できます。ちなみに、ユーザー自身でも直接Direct Connectを敷設できますが、直接利用するケースは少なくDirect Connect提供パートナー経由で利用することが殆どです。そのため、アドバンストネットワークで問われるDirect Connect絡みの問題は、やったことがないよって状態になることが多いです。
Link Aggregation Group(LAG)
10Gbps or 1Gbpsの回線を利用可能ですが、それ以上の帯域が必要な場合はどうしたら良いのでしょうか?Link Aggregation Group(LAG)を使って複数の物理的な回線を1本の論理的な回線にまとめることができます。集約する場合は、等速度の回線を利用する必要があります。また最大4本までです。つまり、(オーバーヘッド分を無視すると)40Gbps分の帯域が利用可能になります
ちなみにDirect ConnectのFAQを眺めていると、途中でLAGのリンクを追加できるようです。例えば、最初2本で集約していたところに更に2本追加して4本というようなことも出来るようです。ただし、追加しようとした時にLAGを形成しているポートに空きが無い場合は、新たにLAGを組み直さないといけないようです。問い合わせる時、超ドキドキですね
仮想インタフェース(Virtual Interface = VIF)
先程、Connectionが1Gbps or 10Gbpsの物理的な接続と説明しました。このConnectionをそのまま使うのではなく仮想インタフェース(VIF)と呼ばれる論理的なインタフェースとして扱います。Connectionは10Gbpsか1Gbpsですが、VIFはもっと細かい単位で利用できます。パートナー経由の提供ですが、1Gbps未満の50,100,200,300,400,500Mbpsの帯域を利用できます。
※AWSのWebサイトから拝借
先程、Direct Connectを直接利用する人は少なくパートナー経由の提供が多いといいましたが、パートナーのサービスの多くはConnectionではなくVIFを提供することになります。そのため、多くの人のイメージではDirect Connect = VIFになるのではないでしょうか。Connection自体を提供するのが専有型で、VIFを提供するのが共有型です。
※だからAWS認定アドバンストネットワークが難しく感じる。愚痴です
さて、このVIFですが、実はPublic VIFとPrivate VIFとTransit VIFの3種類があります。Transit VIFはTransit Gatewayと密接な関係があります。ここでは、Public VIFとPrivate VIFの説明していきます
Private VIF
まずPrivate VIFです。Private VIFはVPCに接続するために利用します。Direct Connectの目的の9割9部がこちらの方ではないでしょうか?オンプレミスのデータセンターのプライベートネットワークから、VPCのプライベートネットワークまでグローバルIPを介すことなく通信可能にします。
Public VIF
Public VIFはオンプレミスのデータセンターのプライベートIPをパブリックIPにNATして利用するサービスです。そして、S3やDynamoDBなどVPCに入らないサービスを直接利用可能にします。と言っても、Direct Connect提供パートナーでこちらのサービスを提供しているところは殆どありません。Private VIFのニーズが高いのでしょうね。
ちなみに、S3やDynamoDBはVPCの中には入らず、基本的にはパブリックIPで接続します。このAWSネットワークの中でVPCじゃない空間は一体何なのでしょう?インターネット空間なのかそうではないのか?これは面白いテーマなので、いつか解説しようと思います。
まとめ
力尽きたので、今日はここまでです。今回はDirect Connectの物理的な設備(Direct Connect ロケーション)のところから、物理的な回線(Connection)、論理的な接続として提供されるVIFまでです。VIFには、馴染みがないですがPrivate VIFとPublic VIFの2種類があります。次回はPrivate VIFやPublic VIFの接続パターンや経路選択・経路切替について説明してみようと思います。経路選択にはBGPの知識が必要なので、これを上手く理解して説明できるか今後の自分に期待しています。ネットワークは苦手な分野なので、認識違いありましたら容赦ないマサカリをお願いします