アジャイル界隈では割と知られているのですが、見積もりが何故ずれるかという説明の1つに不確実性コーンというものがあります。ざっくり説明するとプロジェクトの初期段階では不確定要素が多いので見積もりには4倍くらいの誤差があり、プロジェクトの進行とともに不確実な部分が少なくなってきて誤差は収束に向かうという話です。
引用:プロジェクトマネジャーのための「プロセス設計術」 - プロジェクトの本質とはなにか:ITpro
この不確実性コーンですが、個人的には次のように解釈しています。
- プロジェクト開始時には、全ての情報が揃うことはないので見積もりには誤差が生じる
- 全ての情報を集めてからプロジェクトを始めるのは現実的ではない。
- ブレを小さくするには、出来るだけ対象となる範囲を小さくする。(タスクを細かい単位に分解する)
個々の仕事の処理能力が高いのに、何故か仕事が遅い人というのがたまにいます。そんな人を見てると、自分が持っているタスク全部の見積もりを最初にやってから、個々の仕事に取り掛かろうとする傾向が多いように思えます。不確実性が多い段階の見積もりはブレが大きいとともに、見積もり自体も大変で労力が必要です。
それを回避するにはどうしたら良いのか?目の前の優先度の高い1つのタスクだけに向き合えばよいのです。優先度が高いということは、基本的には不確実が少ないです。悩む余地がないので、実質的な仕事をしている時間が増えるのでサクサクと進みます。結局仕事の早い遅いって、実質的な作業にどれだけ時間をさいているかというところなのではないでしょうか?
See Also:
仕事を分解する。
アジャイルな見積りと計画づくり ?価値あるソフトウェアを育てる概念と技法?
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