100万部を突破したということで、話を合わせる為にも岩崎夏海さんの"もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら"を読みました。ドラッカーの入門書というより、今売れる本はこう書けという意味で参考になりました。岩崎夏海といえば、"ハックルベリーに会いに行く"というブログで彗星のように現れて、"もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら - ハックルベリーに会いに行く"や"女子アナは置屋の芸妓と言った女子アナがいた"などのエントリーで、一気にTopHatenarに上り詰めた人で、その正体は実は放送作家だったという人です。
この本の主題は、女子高生を通じてドラッカーのエッセンスを伝えるということの1点のみです。このシンプルなアイデアを核に、色々なドラマ・エピソードで盛り上ています。この作り方、テレビの脚本的な要素を感じさせられます。全編を通じて徹底しているのが、とにかく解りやすく説明することに徹することです。ドラッカーという難解(と思われる)テーマに、女子高生を介することにより敷居を下げることに成功しています。そして、著者の説明したいエッセンスにあわせてドラマを構築するという手法。さすが放送作家だと思います。その道のプロが、他の分野にそのノウハウを応用することに成功したという点で非常に興味深い一冊です。
また私も社会人になってから色々学んで、効率的に上達するという方法については幾つか解りました。学生の頃に知っていたら、もう少し学生の時にやっていたスポーツも上達したんじゃないかなぁと思います。そういったものを伝えたいという気持ちも伝わってきます。
さて、肝心のドラッカーについてですが、ドラッカーのマネジメントを読んでみようと思わせる点では完全に成功です。そういった意味で入門書というより映画のパンフレッド的な役割を果たしていると思います。ただやっぱりドラッカー本を普通に読んだ方が良いんじゃないかなと思います。私も幾つかドラッカーを読んでいますが、難しいテーマを扱いつつも論旨がハッキリしているので非常に解りやすいです。敷居の高さだけが問題なのかもしれません。という意味では、女子高生の表紙に衣替えしたドラッカーを売れば、結構売れるかもしれませんね。二匹目のドジョウ狙いで、「もしドラッカーが女子高生だったら」とかw
ちなみに個人的には、本書もハックルさんのブログもどこか傲慢さが漂っていて好きにはなりません。
ダイヤモンド社
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売れる本
話題になるわけだ
作者は究極の馬鹿
端的に言ってひどすぎ