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プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

日本人になった祖先たち

 昔、Genographic Projectで自分の遺伝子のルーツを調べて貰えるプロジェクトがありました。100ドルくらいで検査キッドが送付され頬の内側の粘膜でDNAを採取して送り、遺伝子を解析してもらうといった類いの物です。恐らくプロジェクトの目的は、最新の遺伝子研究の成果を身近に感じて貰うのと、遺伝子サンプルの収集の2つの目的があったんじゃないかなと思います。自分の遠い遠い先祖がどこからやって来て日本に入ったか、思いをはせると興味が尽きません。
 そんなこんながあって、割と遺伝子研究の本は好きです。遺伝子の研究の面白い所は、日進月歩で研究が進んでいて本を読む度に従来の研究を覆すような発見や、新たな発見を知る事が出来ることです。私がこの手の本で最初に読んだのが、確かイヴの七人の娘たちだったと思います。この本は、ミトコンドリアに着目して女系の遺伝子のルーツを探ろうという話です。ミトコンドリアは女系にしか引き継がれず、現在の人類の全ての人が20年前くらいの一人の女性に行き着くという話です。なかなかセンセーショナルな話ですが、これはこの一人の女性から人類が始まったことを意味する訳ではありません。詳しくは、wikiのミトコンドリア・イブの項目でも読んで下さい。(ちなみに私が興味を持った原因は、上記のような誤解でした。)
 

 今回読んだのが、「日本人になった祖先たち」です。おなじみのミトコンドリアによる女系の追跡はもちろん、Y染色体による父系の追跡もあります。このY染色体での追跡は、私が今まで読んだ中で一番詳しかったと思います。
 読んだ中で、印象に残ったのをつらつらと。

  • 黒人の遺伝子の多様さ
    • ミトコンドリアをクラスター分類すると大きく4つに分けられるそうです。その中の3つはアフリカ人のみのクラスタ。残りの1つのクラスタの中に、その他のアフリカ人とヨーロッパ人、アジア人が含まれるそうです。それだけアフリカ人は多様な遺伝子を持っているとのことです。
  • 地域差って、今でも結構残っている
    • 日本の場合、地方によって遺伝子の分布の傾向がはっきり分かれているそうです。これが日本人の起源を探る上で、役に立っているようです。移動が容易になっているので、今後はどんどん均一になっていくんじゃないですかね?であれば、今のうちにデータを集めておく方が良いかもしれませんね。
  • チンギス・ハンの子孫は1,600万人
    • チンギス・ハン由来のY染色体を持つ人は、1,600万人程度いると推定されているそうです。ヌルハチは160万人らしいです。どちらにしろ桁違いですね。


日本人になった祖先たち―DNAから解明するその多元的構造 (NHKブックス)
篠田 謙一
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