昔上司が言った中で、印象に残っている言葉があります。部員に対するフィードバックで、全員に5分づつ個別に面談をする必要があったそうです。30人×5分で150分と3時間弱の時間が掛かると計算です。3時間とまとまった時間はなかなか取れないので、紙の束を見てやらないと思っていたそうです。
しかし、暫くして気がついたそうです。毎日10〜15分であれば確実に時間は空いているし、その時間があれば2〜3人と面談が出来るということに。仕事を全体の総量で考えると大変で中々取り組めないが、分解すると1つ1つはたいしたことが無いということですね。新人の頃だったので、なる程と思っていました。
アジャイルの手法の1つに、スクラムがあります。スクラムではストーリというユーザの要求に優先順位をつけて、タスクに落としこんでいきます。タスクについては、実施段階ではもっと細分化してチケットなどで管理することが多いです。一つ一つのタスクを扱い易い粒度に分解しチケットで管理することは、よくよく考えると冒頭の考え方と同じですね。
もちろん全ての仕事が分解出来る訳ではありません。じっくり考える必要がある仕事は、細切りの時間よりまとまった時間で集中してやる方が効率が良いです。しかし、分解することで効率よく出来る仕事もあります。その辺りを見極めて、取り組めると良いですね。
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