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プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

嘘のつきかた

 ようやく体調が回復してきたので、当たり障りのない話から再開です。まずは、有名な話を2つほど。

茹でガエル

『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』

茹でガエル - Wikipedia


ノミのジャンプ

 ノミのジャンプ力は、体長の100倍近くあります。そのノミをガラスのコップに入れて蓋をします。はじめは自由に飛ぶのですが、何度も頭をぶつけていくうちに低くしか飛ばなくなります。その後、天井を外してもノミは以前のように飛ばなくなります。ノミは自分で限界をつくることにより、高く飛ぶ能力を失ってしまうのです。

 どちらも、大嘘です。茹で蛙の実験は、何度も再現実験をしてみたところカエルは熱くなるとサッサと逃げていくそうです。ノミの方も、科学的な実験の話ではなく心理学でよく利用される喩え話です。この2つの話から引き出せる教訓は何でしょうか?
 もっともらしい話であれば、人間は真偽を確かめないという話です。特にこの2つの話は、経営者など社会的地位が高い人が好んで使う傾向にあるようです。そうすると本人の信頼性も相まって、ますます真実味を帯びてきます。(試しにググると、◯◯先生に聞いた話ですとか沢山でてきます。)

嘘の構造



 虚構(物語)を作るプロの職業の1つに小説家があります。誰が言っていたのか忘れましたが、たぶん阿刀田高か筒井康隆だったと思いますが、物語の書き方には次のような鉄則があるそうです。
 
「ありえない話(大きな嘘)をつくには、細部については徹底的に真実を織り交ぜろ」

 つまり沢山の小さな真実で装飾された1つの大きな嘘は、読んでいるうちに真実に思えるという話です。その話を聞いた時に思い出したのが、安部公房の砂の女です。砂に埋もれようとする集落に閉じ込められた男が、脱出しようと悪戦苦闘する話です。しまいには何が現実で、何が虚構か解らなくなる話ですが、この話の前提である砂に埋もれようとする集落というのが大きな嘘です。しかし、そこでの生活を徹底的にリアルに書くことにより、現実感のないその設定が真実味を帯びてきます。

教訓



  1. もっともらしい嘘に人間は騙されやすい
  2. もっともらしい嘘を確かめもせず嬉しそうに話している人は騙されやすい人と思っておく
  3. 小説家は嘘のプロ。嘘の構造は、古今の小説読んでると解ってくる

 嘘の構造はパターンがあるので、覚えておくと騙されにくくなります。しかし、あまり度が過ぎると、嫁さんに「あんたは何で、世の中をそんなに斜めに見るの」と突っ込まれるのでご注意を

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