人類進化の700万年―書き換えられる「ヒトの起源」 (講談社現代新書)
われら以外の人類 猿人からネアンデルタール人まで (朝日選書 (783))
週末にまとめて読んだ2冊。中学・高校の教科書で習ったことも、今では新しい発見で塗り替えられているのが面白いところです。人類の起源は?何故、人類だけ高度な知能を持てたのか?興味が尽きないところです。両方の本でも繰り返し述べられているのですが、古人類学は一つの化石の発見で大きく学説が変わるというところです。色々な学説がでてきてだんだん収斂していく、ダイナミックな学問なんですね。
今回の読書の発見は、脳みそを維持する為のコストの大きさ。大きさとしての頭脳の割合は3%程度。しかし、エネルギーの消費量としては20%。このコストをペイしてでも、知能を伸ばす方向へ進化を続けたのが人類ということです。食の変化が、植物の葉や根 → 果物 → 肉と変化していくことにより、このコストも払えるようになったようです。肉食というのも侮れないですね。
もう一つ意外だったのが、ネアンデルタール人とホモサピエンス(現人類)が生きた時代が被っていること。ネアンデルタール人が滅んだのも数万年前とごく最近ということ。ごく僅かの知能の差が生存率に少しづつ影響し、かたや滅亡しかたや繁栄するという結果を生んだようです。もし、二つの人類がともに共生して発展していれば、どんな社会になっていたのでしょうね?
ちなみに、同じテーマでまとめて読むと、理解も読むスピードも速くてお勧めです。