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プログラマでありたい

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本当に月額10円でレンタルサーバを始められるのか? S3で静的サイト構築を検証

aws amazon s3

 先日、Amazonのs3の宣伝サイトが、月額10円で始められるレンタルサーバというセンセーショナルなキャッチコピーと共に作られていました。
月額10円〜でレンタルサーバーをはじめる方法 | アマゾン ウェブ サービス(AWS)
AWSのサービス群の中で、真に驚異的なものはS3だと確信している私にとっては、これを機会に是非S3の素晴らしさが広がって欲しいなぁと思っています。


 Twitterやはてブの反応を見ていると、かなりの反響が出ているのでPR施策としては成功だったのではないでしょうか?一方で、はてブのコメントを見ていると、従量課金制怖いとか、クラウド破産とかの話が出てきています。はっきり言って心配無用なのですが、ちょっと整理してみました。
2012/08/15追記:クラウド破産が心配の方が、やっぱり多いようなので防ぐ方法を書きました。
クラウド破産を防ぐ為のAWS Billing Alert


Clouds

S3の料金体系



 S3は従量課金制で、課金対象の計算ポイントが3つあります。ストレージ料金・リクエスト料金・データ転送料です。厳密には、使用量が増えれば増えるほど料金ステージが下がってくるのですが、単純化するために最初のステージで計算します。(多くの場合、最初のステージで収まると思います。)また地域ごとでも微妙に料金は異なりますので、東京リージョンで計算します。ちなみに米国東部が一番単価が安いです。


ストレージ料金
1GBあたり月額$0.130。日本円にして10.4円です。


リクエスト料金
 PUT、COPY、POST、または LISTが、1,000リクエスト当たり$0.01。GETおよび他のすべてのリクエストが、10,000 リクエスト当たり$0.01です。静的サイトとして利用した場合は、ページ参照ごとにGETリクエストが走ります。ページの構成要素(html,画像,CSS,Javascript)分だけGETが走りますが、ブラウザのキャッシュがあるんので実際にはhtmlのみGETされることが多いでしょう。


データ転送料
 インが無料で、アウトが$0.201 /GBです。日本円にして、16.08円ですね。ただし、最初の1GB/月まで無料です。

S3で静的ページを構築した場合の試算



 コンテンツ量が1GB以内で、アクセス数別に3つくらいの試算をしてみましょう。前提として、1ページあたりのデータ転送料を500KBとして、1ページビューあたり、5ヒットするものとします。円ドルのレートは、80円で計算しています。

300ページビュー/月
 300ページビュー・1,500ヒットで、転送量は、0.15GB。APIのコール回数は1,500回。転送量は無料枠内なので、データ保存料$0.13+API使用料の$0.01で、しめて$0.14なので11円。


3万ページビュー/月
 30,000ページビュー・150,000ヒットで、転送量は、15GB。APIのコール回数は150,000回。データ保存料$0.13+転送料$3.015+API使用料$0.15で、しめて$3.265なので262円。


300万ページビュー/月
 3,000,000ページビュー・15,000,000ヒットで、転送量は、1500GB。APIのコール回数は15,000,000回。データ保存料$0.13+転送料$301.5+API使用料$15で、しめて$316.6なので25,328円。


 どうですか?クラウド破産しそうですか?結論を言うと、10円で運用することは可能ですし、かなりの大規模サイトでも格安で運用できます。また多くの人が心配するようにbotに狙われようが、そんじょそこらのことでは大した金額にはなりません。またアクセス当たりの単価が低いので、広告等をつければアフィリエイト収入>S3使用料になるはずです。そんなに心配する必要はないですよね。
 ちなみに料金の肝は、転送量です。なので、もし動画サイトとか作ったら、それなりの金額になる可能性はあります。世のサイトのページビューは、このエントリーが参考になると思います。1日のアクセス数が50以下が、75%位を占めています。月換算だと1,500以下ですね。
1日500アクセス以上アクセスくる幸せについて

S3で静的ページ機能(Web Hosting機能)



 補足ですが、月々10円からのレンタルサーバへの反応にS3はオンラインストレージだから、別物だろうというコメントがありました。まぁある意味正しいのですが、レンタルサーバで静的サイトを構築するという点では、S3でも出来てしまうのです。2011年の2月から、ルートドキュメントやエラードキュメント、Webサイト・エンドポイントが設定できるようになっています。また最近では、WordPressのプラグイン等でHTMLの出力先をS3に指定できるものもあります。(直接アップまでしてくれるのは無かったので修正)WordPressのプラグイン等で静的HTMLを出力して、S3にアップすることで簡易に静的サイトを構築できます。


【AWS発表】 Amazon S3で静的なWebサイトの運用が可能に
Amazon S3 Webホスティング情報をざっくりまとめてみました


 世の中の企業サイトの9割くらいは、100円以内で構築できると思います。恐ろしい世の中です。ということで、皆さん心なくS3で静的サイトを作ったら良いと思います。別にAmazonさんの回し者ではないですがw


See Also:
Amazon S3 Webホスティング情報をざっくりまとめてみました
1日500アクセス以上アクセスくる幸せについて
クラウド破産を防ぐ為のAWS Billing Alert