今年もラスベガスで、AWSの最大のイベントre:Invent開催中です。初回のキーノートが終わった所ですが、怒涛のサービス発表で頭が混乱中です。整理のために、サービスに対する感想をつけてみます。間違っているかもしれないので、悪しからず。
AWS AppSync
モバイル等での複数端末のデータ同期を見据えたソリューション。必要性はすごく解るが、それってCognito Syncでやりたかったことじゃないのかな?認証認可のサービスにデータ同期を加えた筋の悪さを解消に来たのか?
2017/12/3 追記
中の人曰く、次のような役割分担とのこと
AWSの新サービス群に対する一行所感 - プログラマでありたいb.hatena.ne.jpありがたし / Cognito Syncは「一つのIdentityに(≒一人の人間)が持つ」複数端末間での設定値等の同期のためのものだったので、前提と志向が違うのです > AppSync “それってCognito Syncでやりたかったことじゃないのかな?”
2017/12/03 12:21
Amazon GuardDuty
初見の印象は、TrendMicroを殺しに来るサービス。一方で、TrendMicroの方もLauch Partnerとして、Amazon GuardDuty and Deep Securityを出してきている。庇を貸して母屋を取らないようにギリギリのところで勝負している印象。
Amazon EC2 Bare Metal
生のハードウェアを貸しますよという昔のSoftLayerのようなサービス。目的は2つあって、全ての仮想化サーバーをAWSで取り込めるようにするのと、ガチGPU勢とかハードウェアリソースを100%使いたい人に対応だと思う。これ普及したら、なんちゃってプライベートクラウドはなくなるだろうね。
Amazon MQ
Apache Active MQのPaaS版。既存のMQ入れている所に対して、そのまま移行できますよというサービス。IBMとかを殺しにいっているのかな。SQSを既に使っている人は、そのままSQSで良いでしょう。ところで、FIFOキューは日本に来ないの?
AWS Fargate
仮想サーバじゃなくてコンテナを直接起動するサービス。もう世の中、コンテナだよね。中の人曰く、イベント・ドリブン的なサービスは、Lambda。ロングランなバッチなどにはFargate。
Amazon Aurora Serverless
もうちょっと名前の付け方考えた方がよいのではというのが、Aurora Serverless。Lambda等のサーバレスアーキテクチャと親和性が高いAuroraという訳ではない。単純に個々のインスタンスを意識せず良い塩梅にコントロールしてくれるというサービス。PaaSのAuroraが、SaaSのAuroraになったようなイメージ。
Amazon Neptune
フルマネージドなグラフDBサービス。これ、裏でAuroraの技術使っているのではという気もする。いずれにせよ、NoSQLも自前でインストールして使う時代ではなくなったのだろう。
Amazon DynamoDBにGlobal TablesとOn-Demand Backup追加
Global Tablesは、AzureのCosmoDB、Google Spannerを意識した機能かな。バックアップ/リストアは、ようやく来たのかという感じ
Amazon Elastic Container Service for Kubernetes
予想通りECSのKubernetes対応が発表。去年のがっかり感が、ようやく解消。略称がEKSというところに、Amazonのプライドと苦悩が垣間見れる。
S3 Select と Glacier Select
Simple Storage Serviceという名前に関わらず、恐ろしく多機能になっているS3。Select文でオブジェクトの一部のデータが抽出が可能に。Athenaとかの開発の副産物でしょうな。
Amazon Kinesis Video Streams
大量のセンサーデータをKinesisが扱うように、ビデオ画像もKinesisで扱えるようになった。先述のRekognition Videoのようなものと組み合わせて、防犯カメラからの映像をリアルタイムで異常検知というようなことができるようになるんでしょうね。
IoTサービス群
怒涛のIoT関係サービスのリリース。これで、ほぼほぼ出揃った?
AWS IoT Device Defender IoT版のDeepSecurityみたいな感じ?
AWS IoT Device Management IoTの個々の機器の管理。やっぱり必要だよね
AWS IoT Analytics IoTの分析サービス。AWSは分析サービスをいろいろ出してるけど、どれもイマイチ感は拭えない。。。
Amazon FreeRTOS IoT用のOSまで作っちゃいました。
AWS Systems Manager
EC2 System Managerを更にラップしたようなサービス。複数のEC2やRDS,S3をグルーピングしてくれる。もうちょっと拡張してIAMの権限管理とかもできれば、本番・開発環境のために複数アカウントとかする必要なくなるのだけどなぁ
Amazon Comprehend
自然言語処理。Mecab以来目立って進化していないような気がするので、何気に嬉しいし使い所が沢山ありそう。自然言語処理ってなんぞやと言う人は、文章中から特定のキーワードを引っこ抜くとか単語単位に分解するサービス程度に認識してればO.K.
まとめ
まとめきれません。
続き
(続)AWSの新サービス群に対する一行所感
コンテナ化とサーバーレス、2つのトレンドに対する雑感
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