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プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

伝えたかったのは、伝えるのが難しいということ。或いはバカの壁の話


 先日、技術と伝えるということをテーマに、「技術を伝えても、技術者の価値はなくならないという話」というエントリーを書きました。ある程度ツッコミ入るだろうなぁと思っていましたが、予想以上に反応があり面白かったです。


 多かった意見としては、下記の4パターンが代表的かと思います。

  • 元ネタは正社員とパートの格差問題で、技術の有無の問題ではない
  • 技術に対する評価と、社内の評価は別の問題
  • そもそも技術を正当に評価出来る人は少ない。
  • 製造業の技術流出と、技術移転後の首切りが問題になっている

※ツッコミについてはJavaBlackさんがまとめてくれているので、そちらを参照して頂ければと思います。技術者の価値と、その評価と,それへの対価は別問題


 上記のツッコミに対しては、私もそう思います。ただ、その辺りのことをつらつらと書くと長くなるし論点がボケるので、下記の2点に絞って書いてみたつもりでした。

  • 技術者の価値の根源は、考え方や知識というバックグランドでノウハウでは無い
  • バックグランドの部分は、伝えようと思っても中々伝えられない

人それぞれ見ている/見えているモノが違う



 Twitterやはてブの反応を見ていて改めて思ったのが、同じ文章を読んでも人それぞれ捉え方は随分違うのだなという当たり前のことです。元々記事を書いたキッカケは、元ネタに対して呟かれていた「技術職にとっては技術を伝えると自分の価値が無くなる」という発言です。ただ当然のことながら、元ネタを見てから私の記事を読んだ人は元ネタに対する意見と捉える訳で、論点が違うだろうとなる訳です。
 まさしく10年前に大ベストセラーになった養老孟司さんの「バカの壁」だと思います。センセーショナルなタイトルですが、要約すると「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」ということです。つまり物事を理解は、自分の文脈に沿ってでしか出来ないのです。自分の文脈から離れて話をされると、理解できるところしか頭に入ってきません。同じ事を2000年前に言っている人がいたようです。

「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。 多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。」

カエサルの言葉ですね。

どうしたら伝えられるのか?



 伝わらないのであれば、どうしたら良いのでしょうか?ちょうど1ヶ月ほど前に、id:shi3zさんが次のようなエントリーを書いていて、改めて読み直すと成る程と思いました。つまりは、こういうことなのだと思います。
ビジョンを部下と共有することはできないという前提で考える - UEI shi3zの日記

ところがビックリすることに、誰も、誰一人として、僕のビジョンを理解している部下は居ないのだ。

〜中略〜

いつのまにか、彼の中には彼自身のUEIのあるべき姿というビジョンが出来ていたのだ。
そのビジョンを守れなかった悔しさに、彼は涙を流しているのである。
 
そんなビジョンを僕は持っていなかった。

 伝わらないのだという前提のもと、それでも繰り返し繰り返し伝えていくのが大切だと思います。違うバックボーンを持つ人同時が、同じ事を別の角度から考えることによって、新しい何かが生まれるんでしょうね。

まとめ



 伝えようとしても、絶望するほど伝わりません。このエントリーも恐らく私が伝えたいことの半分も伝わらない可能性は高いと思います。それは、私の文章力の問題でもあり、読んでいる人のバックボーンの違いでもあると思います。私もツッコミをくれた人の真意を半分も理解できていないと思います。世の中、そんなものなのです。ということで、誤解されることを恐れずに、諦めずに根気よく伝えることが大事ですね。
 また技術者は技術力だけあれば良いのかというと、そうでも無いと思います。その辺りについては、またいつか書いてみたいと思います。




See Also:
技術を伝えても、技術者の価値はなくならないという話


参照:
正社員に仕事を教えたくない
技術者の価値と、その評価と,それへの対価は別問題
ビジョンを部下と共有することはできないという前提で考える - UEI shi3zの日記