プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

QNAPのNASで、Amazon S3で自動バックアップしたい


 4年ほど前にLinkStationを買って今日も元気に動いて貰っています。そんなに不満はないのですが、2点だけ改善したい点があります。一つ目は、MacのTime Machineで自動バックアップ出来るようにすること。2つ目は、NAS自身でAmazon S3に自動的にバックアップさせたいという点です。


 まず一つ目のMacのTime Machineについてです。Snow Leopard以前であれば設定をすればTime Machineの保存先として利用できました。しかし、LinkStation(LS-WH2.0TGL/R1)のプロトコルの対応状況の理由で、Lion以降のOSではTime Machineの母艦としては使えなくなりました。これを改善したい。


 次にAmazon S3への自動バックアップ。NASといえば、Raid等でハードディスク単体の障害には強くなっています。しかしながら、RaidControllerの障害や拠点(部屋)自体の災害の可能性もあります。ということで、物理的に離れたところにバックアップをとるのが吉だと思います。現在、Macから不定期的に重要なデータを、S3Syncを使ってAmazon S3にバックアップさせています。これを定期的にNAS自身に実行させたいと思います。2013年1月時点で個人向けでもこの機能を備えていてるNASは、TeraStation 5200か、QNAPのTS-119P II,TS-219P II,TS-419P IIくらいしかありません。しかし、TeraStation5200は実売で10万円近くと、ちょっと手がでません。それに対して、QNAPのNASは2万円からあるのでお手軽に見えます。

QNAPのTSシリーズ比較



 QNAPのTSシリーズは、ホーム&SOHO向けでエントリー的な値段のシリーズです。TS-X19P IIとTS-X12の2ラインナップがあり、Xの部分の数字がハードディスクの格納数になります。ちなみにNASとして売っていますが、保存領域として使うハードディスクは自前で購入する必要があります。QNAP自身はNASとして動くサーバとしての販売という感じですかね。ちなみにMySQLが動いていたり、sshでログイン出来たりiTunesサーバになったりとかなり多芸な奴です。
 2013年1月時点のAmazonさん価格では、TS-119Pは21,000円程度。TS-219Pは、3万円。TS-419Pは4万5千円となっています。これプラスハードディスクですね。私が使う場合は容量はそんなにいらないので、2TBで1万円以下のもので充分です。TS-419は選択肢から外れるのですが、問題はTS-119Pを使うか、TS-219PでRaid1で使うか。容量としては同じで、NAS側にハードディスク障害の対策をするかという点が問題になります。

QNAP TS-119P IIとTS-219P IIのコストの比較



 それでは、コストの比較を考えてみましょう。まずは初期費。ハードディスクを仮に2TBで9千円としたら、TS-119Pは3万円。TS-219Pは4万8千円。1万8千円の差です。そして、運用費の部分です。電気代はどちらもそれ程変わらないので、S3への保存料を考えましょう。2TBのうち100%をS3にバックアップする場合は、月々16,400円で、10%の場合は、1,640円です。ちなみにGlacierと併用した場合は、更に1/10の費用に出来る可能性があります。
 何故割合を問題にするかと言うと、データの種類として、絶対消失できないデータと、出来れば消失したくないデータ、消失しても良いデータの3種類に分類出来ます。私はNASには絶対消失出来ないデータと出来れば消失したくないデータの2種類を保管しています。この出来れば消失したくないデータをどう考えるかです。ハードディスクは、物理的な駆動部も多く、部品の中ではかなり壊れやすい部品です。なので、HDD一本で運用する場合は、消失することを前提に考えないといけません。で、出来れば消失したくないデータを守りたければ、NASの中身を100%バックアップしないといけません。となるとコスト高なので、TS-219Pを使って、最重要のデータだけS3にバックアップして、出来ればのデータはRaidで守るというのは良い選択肢に思えます。

まとめ



 結論をいうと、現時点ではTS-219P IIを買ってRaid1を組んで、重要なデータだけS3にバックアップするのが、かなり良い選択肢です。S3側の設定で、一定期間経過後にGlacierに自動移動する設定をしておけば更に良いです。1点だけ気になるのが、発売された時期。2011年9月なので、すでに1年半経過しています。そろそろ後継機種が出ないか注意する必要があります。一方で、どんどんファームウェアがアップデートされているので、大丈夫なのかなぁというのもあります。LinkStationの寿命を見定めながら、購入を検討しようと思います。


See Also:
TimeCapsule以外のNASで、TimeMachineを使う
LinkStation到着!!設定開始
Mac OS Lionで古いNASに接続する方法
Amazon Glacierも出たので、改めて個人のバックアップ戦略を考えてみる
Amazon S3からGlacierへの自動アーカイブ機能が出来たので、個人のデータ保管戦略をしつこく考える


参照:
「初心者だって最強NASが欲しい!!」の巻