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プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

世間のウソとリスクゼロという狂気について

 おたまじゃくしのエントリーを書いて思い出したのが、日垣隆さんの世間のウソ。この本の主題は、「世論を誤らせる構造的なウソ」です。如何に印象に騙され易いかというのを実例をあげて色々解説してあります。
 例えば宝くじ。2004年の年末ジャンボは1億円以上が222本。億万長者が222人も出る事になります。でも分母を考えれば、一等が当たる確率は0.0000001。交通事故で死傷する確率は0.0092651。交通事故で死ぬ確率の方が9万倍も高いそうです。ちなみに落雷で1年以内に死ぬ確率は0.000001だそうです。億万長者が200人以上と聞くと自分ももしかしたら当たるかもしれないと思うかもしれませんが、落雷で死ぬ確率より低いとなると当たる気はしませんね。
 上記のような感じで、色々実例を挙げて世間の虚構に言及しています。中でも私が一番気に入っている言葉は、次の一句です。

リスクゼロという狂気

 システム開発をしてて稀に言われるんですよ。バグが1件もなく100%完璧なシステムを作れと。もちろんバグが一つもないのが良いシステムなのは間違いありません。しかし、50%の精度の物を99%にするのと、99%のものを99.99%にするのとどちらが大変と言われれば、後者の方が格段に大変です。であれば、その労力を別の新規の機能であったり、機能改善に充てる方が建設的なんではないでしょうかね?もちろん限りなく100%にしないといけない分野があるのも知っていますよ。でも何でもかんでも100%ではなくて、80%で良い所と100%に近づけないといけない所のリスク分析をするのが、責任者の役割じゃないのでしょうか?インフルエンザ騒ぎにしろ、リスクを完全に無くせるという傲慢さが異常な社会を作っているんじゃないですかね。


 ちなみに世間のウソを読んで、ここに書かれている内容を自分で調べずに100%信じる人は、やっぱりどこかで騙されるんでしょうね。


世間のウソ (新潮新書)
日垣 隆
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