プログラマでありたい

おっさんになっても、プログラマでありつづけたい

火星での暮らし方

 あまりSFは読まないのですが、数ヶ月前に読んで印象に残っているのがアンディ ウィアーの「火星の人」です。内容としては、下の書籍内容の引用を読んで貰えれば解るのですが、火星に取り残された人のサバイバル記です。

有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、彼は砂嵐のなかへと姿を消した。ところが――。奇跡的にマークは生きていた!? 不毛の赤い惑星に一人残された彼は限られた物資、自らの知識を駆使して生き延びていく。宇宙開発新時代の傑作ハードSF

火星の人の楽しみ方



 この本の面白いところが、(SFってそういうものかもしれませんが)妙にリアルに拘っているところです。例えば、逆算して救助に来るのが最短でXX日で、一日のカロリー消費量が□□とすると手持ちの食料で△△日分持つ。その結果、◯◯日分足りないので食料を生産しないといけない。食料生産に必要なものは、土と酸素と水とバクテリアが必要だが水が足りないので、水素と酸素を反応させて生成しようといったような流れです。極論すればひたすらこの手の類のことを繰り返しているのですが、これが中々面白いです。一部、おかしいのではないかという設定もあるものの、その辺りはご愛嬌です。例えば、腸内細菌で再繁殖できるのではとか。

調理と科学の関係



 あと関係ないのですが、一時期温かい料理は何故美味しく感じるのかと考えていた時がありました。美味しく感じるということは、人間にとって摂取することが好ましいもののはずです。人間として好ましいということは、例えばエネルギー源として望ましいということでしょう。では、何故温かいものはエネルギー源として好ましいのか。熱エネルギーを体温として熱エネルギーを直接取り込むのかなと考えてた時期もありました。よくよく考えると、温かい食べ物は熱変性でタンパク質が変性しているので、人間が取り込めるカロリーとしてはたぶん大きくなるんですね。とか、そんなことを読みながら考えていました。

まとめ



 秋の夜長に、ちょっと違ったジャンルの本を読んでみたい場合はお勧めです。

火星の人

火星の人

「JAWS-UG CLI専門支部 #31 - Lambda入門」に参加してきました

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 一風変わったJAWS-UGとして噂のCLI専門支部に参加してきました。この支部は名前の通り、「AWS CLIを使ってAWSを乗りこなそう」をモットーにCLIで全てこなすことを前提にハンズオン形式で学んでいく硬派な支部です。発起人の波多野さんを中心に強者が揃っています。

Lambda入門



 私が参加した会は、Lambda入門です。Lambdaは今後の可能性を強く感じる最右翼です。小さなところから実際のサービスに投入しつつ、そろそろデプロイ・リリース等を考えた開発運用体系を考えないとという時期でした。その辺りを考えると、GUIでチマチマするものではないなという確信はあります。そこで今回の入門に参加することで、体系的な知識を得ようと思いました。

jawsug-cli.doorkeeper.jp

CLI専門支部のハンズオン



 いつも同じ形式か解りませんが、講師(今回は波多野さん)の方がQiitaに手順をアップして、それに沿って進めるというスタイルです。手順を説明しながら、そのコマンドの意味であったり背景・関連知識も披露されます。これが情報量として、かなり多いです。ハンズオン自体は1時間くらいですが、かなり充実感があります。ペースが速いので着いて行くのは大変ですが、基本的に手順をコピペすれば実行できるようになっています。周りをみていると、ハンズオンではなく波多野さんの話を聞くというスタイルの方もいるようです。後で再現できるので、それもまた有りだなと思いました。 www.slideshare.net


Lambda支部で学んだこと



 今回の最大の収穫は、Lambdaのバージョン機能とエイリアス機能です。実運用で使えるだろうなと思いながらスペックを見ているだけでしたが、これは最初から採用すべき機能です。基本的には、Lambdaのファンクションを更新すると勝手にバージョンが上がってきます。これに対して、エイリアスでprodやtestなど別名を付けていくことによりBlueGreenデプロイが出来るようになります。何かあったら切り戻しも出来ますね。
 一方でAPI Gatewayの方からエイリアスを指定する方法がないなど、課題の声もあがっています。この辺り調査しようかと思っています。

感想



 JAWS-UG CLI専門支部楽しかったです。最近、CLI使っていなかったので、改めて良さが解りました。また時間を作っていきます。何かテーマ考えて、講師もしてみようと思います。

Amazon Web Services実践入門 ―― 安定したインフラを築くための設定・管理 (WEB+DB PRESS plus)

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Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド  一番大切な知識と技術が身につく

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Kindleストア3周年記念セール

 Kindleストア3周年記念セールでKindle本がセール中です。ポイント還元ではなく割引です。対象商品が数百点程だったので、ざっと全部見てみました。

読んだ本の中でお勧め



 実は点数は多いものの小説・コミック・自己啓発系の本が多かったです。実用書も幾つかあったのですが、ノウハウ本に近いのが多かったので、特に勧める程のものは少なかったです。その中で、読んでいまでも強烈に記憶に残っているのは、下記の3冊です。

小倉昌男 経営学

ヤマトを作った小倉昌男さんの本です。考え方などいろいろ参考になるのですが、読んで10年経ってもハッキリと覚えているエピソードとしては、マンハッタンで交差点でUPS(郵便局)の車両が十字路に4台停まっているのを見て収益・コスト・損益分岐点を計算し、宅配事業の可能性を確信したという話です。いわゆるフェルミ推定の話ですね。
散歩をしていると、「にゃーとらっく」に出会う件

小倉昌男 経営学

小倉昌男 経営学

稲盛和夫の実学

稲盛和夫さんの考え方が如実に出ている本です。一度読んでおいて損はないです。

稲盛和夫の実学

稲盛和夫の実学

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press

このイノベーションのジレンマを読んでると、AWSをはじめとするクラウドの勃興や最近だとソラコムのSIMなど、新しいサービスが意外な所から出てくる背景がよく解ります。ただし、自分の属している組織を考えると、ジレンマで歯がゆくなること間違いなしです。

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press

イノベーションのジレンマ 増補改訂版 Harvard business school press

読んでない中で、買ってみた本



星の王子さま

実は、読んだことなかったので。。。聖書の次に世界で読まれてる本との説も。誇大表現w
100円だったら買っておこうと思いました。

星の王子さま

星の王子さま

トマ・ピケティの新・資本論

去年はピケティ、ピケティと騒がれてたけど、Kindle待ちだったので。でも、ブームさると全然聞かなくなりましたね。

トマ・ピケティの新・資本論

トマ・ピケティの新・資本論

Excel VBAでIEを思いのままに操作できるプログラミング術 Excel 2013/2010/2007/2003対応

クローラーネタの補強が出来ると思うので

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遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 飛田で生きる

大阪最大の謎の飛田について知りたい

遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 飛田で生きる (徳間文庫カレッジ)

遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 飛田で生きる (徳間文庫カレッジ)

感想



 まだKindleストアが出て3年なんですね。私の読書体験を根本的に変えました。自分が読む本に関しては、紙の本が出てもよっぽどのことが無い限りKindleで出るのを待つようになっています。また、新しい本を買うのではなく、過去の名著を探すようになりました。今後、10年どう変わっていくのでしょうか?


See Also:
今まで読んで良かった本 100冊
本の読み方がもう少し上手くなるの5つのTips
半端でない成毛さんの影響力 「本は10冊同時に読め!」
「読書について」を読まずに本を読むべからず
社会人向けに本の選び方について一言
ジュンク堂書店さんに聞いてみた。「売れると思ったのになぜ売れぬ」の書籍リスト

モバイル/JavaScriptアプリで、Cognitoを利用した2-Tier構成とAPI Gatewayを利用した3-Tier構成の比較

 前回、AWSを利用したサーバレスアーキテクチャという構成の紹介をしました。サーバレスという言葉に違和感があると、多くの意見を聞いて成る程と思いました。意味的には、EC2インスタンスレスやサーバのマネージメントレスという意味なのですが、それをサーバレスと言うのかとのご意見でした。
 さて、このサーバレスアーキテクチャの所で、私が気にしているのはCognitoとMobile Hubを利用した2-Tier(2層)構成か、API Gatewayを利用した3-Tier(3層)構成、このどちらの方が主流になるかです。結論的にはケースバイケースなので、一方が他方を完全に圧倒するというケースはないと思います。ただ、今後の見通しとして、どちらに注力していくか考えたいと思っています。ということで、前回の話とかぶるところが多いですが、改めて考えてみます。

Cognitoを利用した2-Tier構成



 2-Tier構成の場合は、AWSの各種サービスの利用制御はモバイル/JavaScriptアプリ側となります。その際の肝となるのが、Cognitoとなります。Cognitoの機能の1つに、認証後のユーザに対しての一時的な権限付与があります。例えば、認証後のユーザに対してDynamoDBに書き込み権限を与えるといったことも出来ますし、逆に未認証の場合にも読み込み権限のみ与えるといったことも可能です。
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 一方で、CognitoはあくまでAWSリソースに対してのみの権限付与の機能です。構築するシステムに対しての権限付与ではありません。その為、このユーザはシステム管理者権限だからこの機能が使えるとといった制御には基本的には使えません。また権限付与も、認証済み・未認証の2値しか取れません。
 この為、ユーザ側のシステムで制御する必要があります。この辺りをどうするかが、2-Tierにするか3-Tierにするかの設計のポイントではと思います。あまり面倒くさいことを考えなくてよいのであれば、アプリ単体で見た場合に、2-Tierで作る方がシンプルかつ短期間で構築できると思います。また、それをサポートするMobile Hubというサービスも提供されています。それが出来ない場合は、アプリの方で制御するかCognitoを利用して、そちらの方で権限制御することになります。後者の場合、実質的に3-Tierになります。

API Gatewayを利用した3-Tier構成



 それでは、API Gatewayを利用して3-Tier構成にした場合はどうなるのでしょうか?現状のAPI Gatewayの機能を考えると、実質的にLambda前提で利用することが多いと思います。AWS Proxyという面白い機能があるものの、現状ではそれほど使い勝手はよくなくLambdaを介した方が便利なことが多いでしょう。となると、API Gateway⇒Lambda⇒AWS各種リソースという形になります。
 この構成のメリットとしては、APIを通じて連携する為にモバイル/JavaScriptのクライアント側とサーバ側であるAWSを完全に分離できるところです。極端な話、APIのインターフェイスを同じにすればサーバ側を別のクラウドであったりオンプレミスでも、クライアント側としては関係なくなります。またAWS側も、クライアント側がiOSであろうがAndroid,JavaScriptということも意識しません。疎結合という点で、素晴らしいですね。
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 さて、2-Tierアーキテクチャで課題となった認証機能はどうするのでしょうか?ロジックについては、Lambdaを使って実装することになると思います。一方で、その実装の一部でCognitoを利用した方が楽に作れると思います。というのは、AWSに対する一時的な権限発行等は、ちゃんと管理するのはかなり手間が掛かります。そこについては、サービスとして提供されているものを利用することをお勧めします。次にシステム的な権限管理については、Lambda内で独自に管理することがあります。ただ権限管理のモジュールは、AWS外にいろいろあるのでそちらを利用するということも検討できます。JavaやPythonが利用できるようになっているので、選択肢は広がっています。
 逆にAPI Gatewayのデメリットとしては、2-Tierアーキテクチャに較べてオーバヘッドが多いところです。必ずAPI Gatewayを通るために、登場人物が多く通信箇所も増えます。そして、かならずJSONを介して通信することが多いので、通信量も増えます。その辺りのトレードオフを考える必要があります。

まとめ



 2-Tierにしろ3-Tierにしろ、権限管理については、まだまだ面倒くさいことが多く、今のところ決定打はありません。しかし、どちらの構成にするにしろ、CognitoとLambdaを利用する可能性は高いです。今のうちに習熟しておくと、いろいろ効率化できて無駄な時間に人生を費やせる時間が8%くらい捻出できるかもしれません。どちらも無料枠で相当使えるので、まずは試してみることをお勧めします。

Cognito

AWS 無料利用枠では、無制限のユーザー認証と ID 生成、10 GB のクラウド同期ストレージを提供しており、Amazon Cognito による 1 か月あたり 100 万回の同期操作が可能です。


AWS Lambda

1 か月当たり 100 万件の無料リクエスト
1 か月当たり最大 320 万秒のコンピューティング時間

 上記をテーマにしたAWSアプリ本を書いています。2-Tier,3-Tierのサンプル多数掲載しているので、ぜひ読んでみてください。

Amazon Web Services クラウドネイティブ・アプリケーション開発技法 一番大切な知識と技術が身につく

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Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド  一番大切な知識と技術が身につく

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  • 作者: NRIネットコム株式会社,佐々木拓郎,林晋一郎,小西秀和,佐藤瞬
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See Also:
サーバレスアーキテクチャとは?
サーバレスアーキテクチャ(ServerLess Architecture)とBaaSの違い
仮想サーバ、コンテナサービス、ファンクション
クラウドファーストとクラウドネイティブ
AWS Mobile HubとAmazon API Gatewayからモバイル開発の今後を考える
JAWSUG千葉で、API Gatewayの話をしてきました。
5分で何となく解るAmazon Cognito

WEB+DB PRESS Vol.89を頂きました。HTTP/2やChrome Developer Toolsと盛り沢山

 WEB+DB Vol89を頂きました。今月の特集は4つあって、Chrome Developer Tools、深層学習、エントリーフォーム最適化、HTTP/2と盛り沢山です。
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HTTP/2



 特集の中で注目しているのが、HTTP/2です。同じく技術評論社が出しているSoftware Designも、今月はHTTP/2の特集をしています。テーマとして旬ということでしょうね。HTTP/2は、どちらかと言えばサーバプッシュなどの方式がどのような形に落ち着くのかに注目していました。しかし、今回の特集を読んでいると、サーバ・ネットワークなどのリソースを如何に上手く使い切るために、HTTP/1.1の問題点と2.0による改善という観点でまとめられていました。喫緊の課題が何であったのか、よく理解できる素晴らしいまとめだと思います。

Chrome Developer Toolsと入力フォーム改善



 他の特集も、読み応えありました。Chrome Developer Toolsは、もう既に開発プラットフォームとして独立してもよいような多彩な機能があるものの、あまり情報としてまとまっているものは見たことがありませんでした。私も、Rubyのクローラー本を書いた時に、Chromeを使ってXPathの抽出とか幾つか書いたことがあります。その際に便利さを実感していたのですが、それ以上の情報は断片的にしか知りませんでした。今回のこの記事は圧倒的な物量でToolに関する情報が掲載されています。これは是非、周りの人に勧めて回ろうと思いました。
 あと、エントリーフォーム改善というテーマも面白いです。正直地味なテーマではあるものの、この手の地道な活動というのはネットで出てきにくいという点で重要です。最適化の基本的な考え方から、改善の為の指標とするべき各種の数値の説明、そして実際の改善方法など網羅しています。特に指標の部分は、何%以上だと改善の余地がありとか、経験則からの具体的な値等が掲載されていて非常にありがたいです。またPC用のwebサイトのみならず、スマホも対象にしているところがポイント高いです。ちょっと、これを片手に自分が管理しているサイト・システムについて見直してみようと思います。

感想



 個人的な感想だと、先月クラウドサービスを利用したモバイルアプリ開発の高速化というテーマで寄稿しました。それに対する感想が、巻末の読者の声に載っているのが嬉しかったです。私は割りとエゴサーチの鬼で、自分が書いたものに対する評価などはTwitterやGoogleなどを利用して出来る限り調べます。しかし、正直あまり反響というものは表に出てくることは少ないです。ということで、こういった感想が見えるのは著者としては嬉しい限りです。モバイル開発に関しては、AWSがDevice FarmやMobile Hubを出したりと、ドンドン進化が加速していく領域です。この辺り、もう少し掘り下げていきたいと考えています。

WEB+DB PRESS Vol.89

WEB+DB PRESS Vol.89

  • 作者: 佐藤歩,泉水翔吾,村田賢太,門田芳典,多賀千夏,奥一穂,伊藤直也,鍛治匠一,中山裕司,高山温,佐藤太一,西尾泰和,中島聡,はまちや2,竹原,青木大祐,WEB+DB PRESS編集部
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2015/10/24
  • メディア: 大型本
  • この商品を含むブログを見る

See Also:
「WEB+DB PRESS Vol.88でモバイル開発の話を書きました

以下、目次です。

特集1
[詳解]Chrome Developer Tools
Web開発を加速する!

第1章:Chrome Developer Tools入門
基本的な使い方を身に付ける……佐藤 歩
第2章:ネットワーク処理の調査と改善
データの転送を最適化し,Webページの初期表示を高速化する……泉水 翔吾
第3章:レンダリング処理の調査と改善
ブラウザ内のイベントを可視化し,描画のボトルネックを取り除く……佐藤 歩
第4章:JavaScript処理の調査と改善
実行状態をプロファイリングし,コードを最適化する……泉水 翔吾
第5章:そのほかの便利機能
閲覧環境のエミュレーション,モバイルデバイス連携,拡張機能……佐藤 歩,泉水 翔吾
特集2
はじめての深層学習
動かしながら学ぶ注目のAI技術

第1章:ニューラルネットワーク入門
深層学習へ至るまでの歴史と基礎……村田 賢太
第2章:[実践]ニューラルネットワーク
多層パーセプトロンによる手書き数字認識……村田 賢太
第3章:深層学習入門
階層が増えて起きる問題とその解決方法……村田 賢太
第4章:[実践]深層学習
深層畳み込みニューラルネットワークによる一般物体認識……村田 賢太
第5章:waifu2xによる画像の超解像
深層学習が画像をきれいに拡大できるしくみ……村田 賢太
特集3
エントリーフォーム最適化入門
入力フォームを改善し,離脱率を下げる

第1章:ユーザはなぜ入力をやめてしまうのか
改善の指針,指標となる数値,効果測定の方法……門田 芳典
第2章:会員登録フォーム
買い物を途中で諦めないようにするには……多賀 千夏,門田 芳典
第3章:購入フォーム
買い物を途中で諦めないようにするには……多賀 千夏,門田 芳典
第4章:スマートフォンからの入力
画面サイズや入力の特性を考慮する……多賀 千夏,門田 芳典
一般記事

[速習]HTTP/2
誕生の理由から,メリット,実践,今後までを早わかり!……奥 一穂
連載

Emerging Web Technology研究室
【第15回】Elixirの文法 ……データ型,関数,並行処理……伊藤 直也
Perl Hackers Hub
【第35回】Perlによる内部DSLの作り方
……鍛治 匠一,監修:Japan Perl Association
切りひらくRuby ── サービスの成長を支える現場の技術
【第9回】いまどきのRSpecテスト ……ベストプラクティスとRSpec 3の新機能……中山 裕司
PHP大規模開発入門
【第10回】Thriftで実現するマイクロサービス ……言語間通信APIの作成,ドキュメント自動生成,活用事例……高山 温
Javaの鉱脈 ── 掘り下げて知る活用のワザ
【第9回】Servoで快適なメトリクス収集 ……内部状態を適切に出力・監視して高度な運用をしよう……佐藤 太一
コラム

視点を変えてみよう
【第4回】大きく勝つには賭けも必要……西尾 泰和
Software is Beautiful ── 今までの経験から得た教訓
【第34回】エンジニアの世代交代……中島 聡
はまちちゃんとわかばちゃんのREADER'S FORUM ―― 読者のページ
【第40回】……はまちや2,竹原
Special Report

YAPC::Asia Tokyo 2015……青木 大祐
Technology Flash

リクルートライフスタイルの技術力を追え!
【第2回】[UX編]AirレジのUXに秘められた開発者魂を探る……編集部

「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の2度目の増刷決定!!

 AWSの分厚い本こと、「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」が2度目の増刷決定しました。今年の3月25日に発売し、1ヶ月後に増刷決定。今回は、その6ヶ月後の増刷です。売れ行き好調で、ありがたい限りです。ちなみに電子書籍の方もかなり売れていて、2割くらいが電子版なのではという状況です。
 基本、今回の増刷時には特に誤り修正する所はありません。時間的に可能であれば、Lambdaの機能増強の話(Python対応、稼働時間)を少し追記しようかなという程度です。電子書籍版の場合、アップデートすれば最新版が反映されます。対応完了したら、またアナウンスしようと思います。また、版ごとの訂正箇所は、下記にまとめています。
takuros/aws-pattern-book · GitHub

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

出版に関しての雑感



 先日、海外のSF翻訳家が専業の仕事として成り立たないというレベルになっているというTogetterまとめを読みました。日本のIT系の技術書の場合は著者レベルで言うと、そもそも成立していません。技術書を出す場合は、基本的にはその特定のテーマに造詣が深く長年使ってきたモノを対象にすることが多いです。本業がありながら執筆すると、仕込みに数年、執筆に何だかんだで半年程になると思います。仕込みの部分は平行して出来るかもしれませんが、それでも出来ても年2冊くらいが限界となります。純粋に金銭面の話だけすると、普通に働いていた方が余程効率が良いです。これを専業でやってペイ出来る人はどれくらいいるのかなぁと個人的に疑問に思っています。今後は、技術カテゴリの細分化は更に進み、その上1つ1つの技術の賞味期限はますます短くなります。それ考えると、日本語で読める技術書というのは一般向けのみで、高度な内容は英語で読めという傾向は強まるのではないでしょうか。
 ちなみに、Kindleがあることで英語圏の技術書の市場は大きくなっているのではと思っています。AWSの本も、英語で有りさえすれば日本人を対象にしなくても良いのではと思っています。いつか英語に翻訳してKindle化したいと思っています。そうすれば、日本と英語圏の商圏の大きさの違いが時間できるのではと考えています。差し当たっての課題は、日本語⇒英語に翻訳してくれる人/業者を探すことからですね。


See Also:
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の執筆環境
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の目次
AWSパターン別本の狙い。例えばAutoScalingを使えるように。「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の裏話
『Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド』を書きました
「Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド」の増刷決定&正誤表リストのGitHub管理
『Rubyによるクローラー開発技法』を書きました
本を書く前に準備したこと、執筆中にしていたこと
上級者向けの技術書が少ない理由

憂鬱な気分な時にピッタリの不動産鬱小説

 今日は、これから人間ドックです。バリュームが辛くて仕方がない私には、非常に憂鬱です。昨年は、東京駅周辺の街中の診察所を選んで、ランチがショッピング街でした。バリュームの排泄の時に、商業施設の男子トイレ大は一杯というトラップで死にそうになったことを覚えています。ちなみに、憂鬱な時には明るい話を聞くのではなく、暗い話を聞くのが良いそうです。ということで、そんな気分の時にぴったりな小説を紹介します。私の中で、不動産鬱小説と呼んでいる2冊です。

狭小邸宅



狭小邸宅 (集英社文庫)

狭小邸宅 (集英社文庫)

 題名がSEO的にイマイチ負けているような気がしますが、読んでいてスカッとしない小説です。零細不動産屋に勤める高学歴サラリーマンの奮闘記です。物語の雰囲気は、狭小邸宅botの呟きを見るとすぐに掴めます。

twitter.com

 話のテンポがよく、グイグイと読めます。そして、この話最後にどう救っていくのだと思いながら読んでると、最後の終わり方でそうくるのとなります。何というか、町の不動産屋(販売系)を見る目が変わるかもしれません。

ニュータウンは黄昏れて



ニュータウンは黄昏れて

ニュータウンは黄昏れて

 「狭小邸宅」が不動産屋の悲哀だとしたら、「ニュータウンは黄昏て」は家を買ってしまったものの悲哀になります。日本全国、色々なところで問題が顕在化していますが、人工的に作られた町は住人にあわせて一斉に老いてしまいます。その中で、利害関係を調整しながら、マンションを管理していくというのが如何に難しいか垣間見れます。
 私自身は、賃貸暮らしを10数年続けています。何が何でも賃貸という訳ではなく、出口戦略がある物件であれば買っても良いかなとは考えています。その思いを強くする1冊でした。

まとめ



 何故、そんな本が好きなのと言われそうですが、どちらも割りとリアルな感じで家の購入・住んでいるの際の葛藤を感じられるからです。不動産というのは、人生の中の大きなテーマの1つだと思います。家を持っている人も、持っていない人も読んでみるのが良いのではないでしょうか?ちなみに、もう一冊不動産の鬱小説を探して、これが不動産3大小説だと説明しようと思っていましたが、未だ見つかっていません。お勧めあれば教えて下さい。

See Also:
利回りから東京圏と大阪圏の不動産を比較してみた
部屋を借りる前に、この一冊。家を借りたくなったら
賃貸探しのもう一つのポイント
熱海のリゾートマンションが10万円で売っている訳

狭小邸宅 (集英社文庫)

狭小邸宅 (集英社文庫)

ニュータウンは黄昏れて

ニュータウンは黄昏れて